脳科学SF満載の怪事件に、親友コンビが挑む

愛音は、警察署の副署長。その親友美結は、アンドロイド研究者。

ある時、美結の働く研究所で、殺人かもしれない事件が発生。殺人かもしれないなんて曖昧な言い方をしたのは、死に方そのものは不信だけど、殺人にしては実現不可能な状況っぽいから。
研究所からの要請でそこに出向くことになった愛音が、事件の謎に挑みます。その隣には、親友美結も一緒です。
いくら警察副署長の親友といっても、素人に何ができる。なんて思ってはいけません。なにせこの事件、背景としてSF的な技術や設定がガンガン出てきます。そちらの方面は詳しくない愛音に、そして自分たち読者に向けて、しっかり解説してくれる美結。
そういう面では、研究者である美結の方が専門家。元々の頭の良さもあり、大いに役に立つ子なのです。

しかも、ただの説明役の便利屋というわけではありません。
本作において美結の一番重要な部分は、愛音の親友であるということ。二人の気楽な関係故に繰り広げられる楽しげなお喋り。突然始まる即興コント。そして、幼い頃から続く友情と絆。事件の凄惨な雰囲気を吹き飛ばすように、それらの微笑ましいやり取りが、本作の明るい雰囲気を作ってくれます。

この仲良し親友コンビにかかれば、どんな不可解な謎もたちまち解いてくれる……かもしれません。

さらに、愛音が余計なことをしないように見張るお目付け役くんもいて、さらに戦力アップ……かどうかはわかりませんが、とにかく頭数は増えました。

SFチックな難事件。このメンバーで、見事解決できるのでしょうか。