貴方の目でこの尊さを確認してください。

 この作品、一言で言うなら、「この二人、めっちゃ尊い!!」。この一言に尽きる。

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 この作品の舞台は近未来。しかも少しSFチックな世界観。というのも、人間だけでなく、ドラゴンや妖精……人外系が登場するのだ。この時点で色々美味しい。物語内において、こんなワクワクする世界が日常──あえて語彙力を無く語ろう。最高。


 そしてこの作品、『最強に尊い! 「推しメン」原案小説コンテスト』参加作品。というわけで一番大事なのは作中に登場する「メン」たち。

 その①。ヒューマンであるマホロ。この男、とにかく怖いもの知らずなのだ。作中でもそのせいで何度私たち読者と彼の相棒がひやひやさせられたか。その回数は数知れない。そしておっとりしているかと思えば、突然怖いくらいにカッコよく、キリッとする。ズルい。
 その②。ウルフ系獣人族であるガルガ。御幣を恐れずに言うなら、可愛いね……(もちろん超カッコいいのもあります)。作者様がキャプション欄に書いていた通り、確かに一番常識人でしたね笑 口調は荒いが、実は従順なワンコ、いえオオカミ。でも従順なだけではなく、しっかりとご主人様を思いやっている。いい子や……。
 ……こんな二人が中心に、物語が展開していく。

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 そしてこの二人、尊い。
 もう一回言う。尊い。

 列挙していくとキリがないため、特に好きだったところだけ紹介していこうかと思う。

 まずは「Act.6 Hed──群れ──」から紹介。
 事件の調査中に大怪我を負ったマホロ。何とか目覚めてすぐ、また事件の調査に赴こうとする。しかしそれを止めるガルガ。更に拒絶されてしまう。
 わけがわからないマホロに同僚が告げる。「ガルガはマホロを失うのが怖いのだ」と。

 ここが最高でした(語彙力)。ガルガはマホロを拒絶してまでもマホロのことを大事にしたくて、守りたいのだと……その気持ちが痛いほど伝わって、とても素敵だった。
 ……仲直りした後、周りに「いちゃつくな」と言われるのは、もはやお約束笑

 次は物語の全体的なところから。
 真名を呼ぶマホロ。種としての本能に抗えなくなるガルガ。
「この群れには、僕とお前の二人だけ」
 このマホロのセリフ。主と従。そうしてガルガの本能を呼び起こさせ、活躍させるシーンが、作中に何度も登場する。
 そのシーン、一度として「同じ」ものが無かった。
 時に獰猛に。時に寂し気に。時に二人の心を合わせて──。
 ……このシーンの魅力は私の語彙力では語りつくせないため、とにかく読んでほしい。そして自分の目で比べてほしい。

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 というわけでこの作品の尊さが私のリミッターをぶっ壊したのに任せてここまで書いてきたが、最後に「メン」以外のこの作品の魅力を語ろう(字数の関係でダイジェストで……すみません)。

・ノスタルジア(二人の所属する民間警察会社の名前)の他の社員の絆・連携がとてもいい。
 →作者様があとがきで言っていましたが、いつか彼らにスポットの当たった話が読みたいですね……。
・事件解決シーンにスカッとする!!
 →ずっとドキドキしっぱなしでした!!
・世界観が飲み込みやすい。
 →この作者様の地の文は美味しい(真顔)。
・やっぱこの二人尊い(結局)。

 ぜひ作者様が近況ノートにあげているあとがきと合わせて読んでほしい。また、いつか加筆がされることを願って。

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 長文すみません……!!楽しくなっちゃいました笑 許してください。
 これでご飯5杯くらいにはなった……かな?笑

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