そのブルーは誰の青か。
- ★★★ Excellent!!!
和風現代ファンタジーを凝縮した面白い部分がぎゅっと詰まっている、そんな作品です。
祓い屋の老舗「如月屋」を舞台に繰り広げられる個性豊かなメンバーのテンポが良い掛け合いは読んでいて気持ち良い!
口は悪いけど人徳が滲み出ている朝緒と異形絶対コロスマン逢魔のペアは珠玉。異形を前にすると暴走気味になる逢魔のストッパー役を任された朝緒には、とある秘密があります。あらすじのキャラクター紹介を読んでもらうとわかるのですが、彼は異形の血も引いているのです。異形なら赤子であろうと容赦なく手にかけようとする逢魔に「秘密がバレたら自分も殺されるかもしれない」と怯えながらも、彼から寄せられる信頼に揺れる心が切ない……。
そしてスタイリッシュな戦闘!造語も描写もカッコいい!ここはぜひ読んで体感していただきたいです!幽世の設定も、謎がまだまだ残されていそうな奥行きを感じます。そしてタイトルの意味を知った時、きっとワクワクするはず。
推しメンチーム部門に相応しいメンたち、そして愉快すぎる少女もいて、楽しさ盛りだくさん!この素晴らしいボリュームで22000字なんて、異形の仕業!?如月屋にお祓いをお願いしに行かなきゃ!