第6話 変に嫌わないで
『下駄箱にある君の靴にくっつきたい』6話
ルーカスは教壇に立ち、言った。
『みんなにとってジェンダーの話ってそんなにざわざわ騒ぐことかな。そう言う人もいるって割り切ればいいだけの話なんじゃないのかな』
ある女子が話した。
『確かにそうだけど、なんでルーカスくんはそんなにヘラヘラして平気なの?もし、そんなゲイみたいな子がいたら私気持ち悪すぎるし、嫌だよ』
ルーカスは彼女に言った。
『まあまあ、僕はゲイとかそういう人嫌いじゃないよ。だって、みんなもとは同じ人間なんだよ。それをゲイだからとかって理由で仲間はずれにしたり、いじめたり、あとはキミみたいに嫌ったりして、そういうの僕は嫌だな』
彼女はルーカスにごめんと謝った。
ルーカスは彼女の頭に触れて、言った。
『分かってくれたならいいんだ。みんなもさ、あまり人のことを馬鹿にしたり、嫌がらせとかはダメだからね』
そんな彼を周りはやっぱり生徒会長は違うわっとみんなルーカスを讃えていた。
そんなルーカスに南はぼーっと彼を見つめていた。
そんな彼に蔵田雄大が近づいてきた。彼は南のバスケ部で出来た友達だった。彼は南に言った。
『礼司、どこ行ってたんだよ。ルーカスばっか見て、もしかしてお前...男が好きなのかよ。なぁ』
彼の言葉に南は動揺したが、違うと言った。
そして、彼は言った。
『そんなわけないだろう。ただすごい人だなって見てただけだし、もちろん好きなのは女子に決まってるだろ』
蔵田は言った。
『だよな。お前が女子に興味なかったら、逆に引くわ』
そう言って蔵田は思いっきり南の背中を叩いた。
南はハハって笑っていたが、内心ビクビクしていた。
蔵田の言動は正直南にとって怖かった。
本当の自分を知ったらきっと友達を辞めるだろうってわかるからだった。
南にとってルーカスは幼馴染だった。
でも、今のルーカスを見る目はどちらかというと片思いに近い。
両思いにはなれないから余計に辛いのである。
頭の中はルーカス8割で残りの2割は勉強とバスケだった。
本当はルーカスに告白したい。
でも、それが出来ないから困っているのであった。
次の話はなぜルーカスが生徒会長になれたのかって話である。
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