第3話 話せない勇気を持つこと
『下駄箱にある君の靴にくっつきたい』3話
ガヤガヤと騒ぎ始めた生徒に対して、先生は言う。
『皆さん、今日は特別授業としてこの学校に来てくださった方がいます。拍手でお迎えしましょう』
体育館に集められた全校生徒がやれやれと無理矢理拍手をして迎えられたのはある男性だった。
彼の名前は松野秀喜さんという方だった。
彼は生徒の目の前に立ち、まっすぐ生徒たちの目を見てマイク越しに言った。
『こんにちは!僕の名前は松野秀喜と言います。ジェンダーつまりは最近になって認知され始めたLGBTについて話に来ました。今は性別に男とか女とかカテゴライズするのは古いと思っています。こんな私もゲイです。ゲイと公表するまで時間はかかりましたが、今は周りの方も理解してくれています。皆さんの周りにも性で悩んでいる方が多分いらっしゃると思います。そんな方に個別で相談を設けたいと思います。放課後、保健室で待っているのでよかったら来てくださいね』
生徒はゲイとかレズとかトランスジェンダーについてよく分かってもいなかったし、そんな存在がこの学校にいることさえ、疑問に思っていた。
そんな松野秀喜さんの話を聞き終わり、松野さんは保健室へと向かった。
自分の性に疑問を抱いていた2人の男の子がいた。
彼らは保健室の先生の配慮で、2人には別々の場所で待っててもらい、1人ずつ対応にあたったのだった。
1人の話が2人目に聞こえないように1人は別教室に待っててもらったのだった。
1人目の相談者はルーカス•キングだった。
彼の悩みとは何なのだろうか。
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