終わらないことはないトロイメライ

幻想的な現代ファンタジーっぽい作品。
前半のちょっとメルフェンな感じが素晴らしい。

状況や場面が思い浮かぶような書き方が素敵。
また、表現が可愛らしい。

主人公が幼い少女だからか、少女らしい表現が随所に見られる。
母親が教えたこと、テレビや改札、車窓も表現がユーモアでメルフェン。
祖母が迷って病院にたどり着けていないのは、少女がメモを持っているからだと思われる。ということは、田園の中の小さい家は祖母の家となる。

病院のある都心の駅が「夢中駅」なのは、本作全体が少女が夢をみていることを表していると考える。
晴れているときにしか出歩けないのかもしれない。
雨もしくは水に関するトラブルに遭って、少女は寝たきりになったと邪推する。