あとがき(反省も込めて)

 『初恋のゆずシャーベット』を読んでくださりありがとうございます。


 私がこれまで書いてきた他の作品は比較的軽く、ハッピーエンドで終わるものが多いのですが、この作品は『重く辛い物語』をテーマに書き始めたものでした。

  

 猛烈に作品を書いてみたくなったのが出発点です。ハッピーエンドに飽きてしまったのです。それがこの作品を書こうと思ったきっかけでした。


 いざ、書いてみてどうだったか。

 思っていたよりもしんどかった、というのが率直な感想です。


 そのしんどさときたら、当初のプロット(のようなもの)からエンディングを変えてしまうほどでした。当初、最終的に茜は死んでしまうという全く救いのない終わり方を予定していました。茜の命が終わったところでエンド。読んでくださった方に「二度と読むか!」と思われるくらいに強烈な終わり方にしてやるつもりでした。


 しかし、最後まで読んでくださった方ならお分かりかと思いますが、そんな終わりにはできませんでした。

 

 私は結構ドライに物語を書けるタイプだと思っていたのですが、そんなことはなかったみたいです。

 書いていくうちに茜に、耕平に、愛着が湧いてしまいました。当初のテーマ『重く辛い物語』で作品を貫くのであれば、最後に救いがない方がいいはずなのに。作者の都合で結末を変えるなんて、最悪ですね。



 そんなブレブレの作品でした。

 


 それから、もう一つ。

 テーマではないですが、インスパイアをされた作品があります。とあるアーティストの楽曲なのですが、結構人気のアーティストなので「ふざけるな!! 作品を汚すな!!」みたいなことを言われるのでは? とそちらは書き始める前から心配でした。

 一応、敢えて誰の何とは言いません。


 そんな苦情が来るほどたくさんの人に読まれないでしょ? という言葉は、今すぐそっとしまってください。私自身も分かっていますから。


 とはいえ、人気のあるアーティストなので、数少ない読者様の中に該当のアーティストのことがお好きな方がいるかもしれません。好きな方なら私がここでアーティスト名を明かさなくても、あるいはこんな風に種明かし的に触れなくてもすぐに分かると思います。

 そして、きっと怒るでしょう。なので先に謝っておきます。


 ごめんなさい。



 今作は、『重く辛い物語』というテーマとある楽曲からのインスパイアという二つの上に成り立つ作品でした。


 前者の方は完璧に徹することができなかったかもしれませんが、結果的にはこの終わり方でよかったのかな、なんて思っていたりします。


 とはいえ、やはり『重く辛い物語』は精神的にキテしまったので、少しの間執筆はお休みして、色々な作品を読む時間に当てたいと思っています。いつかもっと精神的にタフになったら、重く辛い物語にリベンジしたいと思います。そのときは今作よりももっと意味のある、必然性を持った『重く辛い』にしないとダメだなと思ってたりもします。


 そう遠くない未来にまた新しい物語を書くと思います。まだまだ書いてみたい物語があるんです。そのときは、また私の作品を選んでもらえると嬉しいです。


 では、では、本編終わりの全くまとまりのないあとがきまで読んでくださってありがとうございました!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

初恋のゆずシャーベット 宇目埜めう @male_fat

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ