グッバイ来世でまた会おう、きみに会いにもどってくるよ

SF作品。
忘れることが幸せか、忘れないことが幸せなのかを問いかけてくる。

嫌な記憶を脳の奥に追いやり、忘れることで不幸から遠ざかって幸福となる発想は面白い。
幸福剤を用いて幸せになるのは、薬の副作用で引き起こされる点というのが、何より興味深い。

ある心理学者は、「忘れる」という機能は素晴らしいことであると言った。
もし経験したことをすべて覚えていたら正気を保てないから。
自分の家族がわからず、大切な思い出を失い、自分が誰かもわからなくなったとき、はたして幸せと呼べるのか。
人の幸せは、周囲とのつながり、健康、記憶をしっかり保っていることだという。
幸福剤でつながりと記憶を失った人たちは、果たして幸福だったのかしらん。

忘れることも忘れないこと、どちらも幸福には必要だと考える。