第4話 ヴァキンネスタの魔法使い
先に仕掛けたのはミキサだった
ミキサは火のついたライターをいくつも投げて
炎のビームを火から放った
「水よ手厚く守れ!」
ユーイチがそういうと、ユーイチの周りに魔法陣が展開されて分厚い水のバリアが現れ火のビームを
塞いだ、、、と思われたが、、、
ゴゴゴゴゴゴゴっと
水のバリアを火のビームが崩していく
「くっ!!!」
ユーイチは耐えきれなくなって水のバリアをから離れた、がすでに背後に何本かの火のついたライターが投げられていてそれぞれが爆発した
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぉぁ」
ユーイチは大ダメージを負った
「なんてことだ、、」
グリシアは檻の中から一部始終を見ていた、
この決闘の力の差は圧倒的にミキサの方が上だ、
このままではユーイチという青年も死んでしまうし
この街だってめちゃくちゃにされてしまうかもしれない、、、そう思うとふと昔の記憶がフラッシュバックした
(姉が死んだ時もこんな業火の中にいた、私は結局あの時から何も変わっていない、、本当は、誰かを守れると思ってそれが姉を死なせてしまった償いになると思って自警団に入ることを志願した、、、
だけど状況は姉を失った時と何一つ変わらないじゃないか、、、このままでは、、、このままじゃダメだ!!)
グリシアは精一杯の力で周りの炎の結界を打ち消そうとした、しかし
「なんでよ、、なんでこの炎消えないのよ、、、」
あまりの業火にグリシア一人の力では歯が立たない
「グリシア、、、」
とグリシアの育てのおじは悲しくつぶやいた
しかし何かを決したおじはこう叫んだ
「グリシア!!お前は強い子だ!!
諦めるんじゃない!!きっと糸口があるはずだ!!
探すんだ!!この状況を打破する何かを探すんだ!」
というおじの言葉に半ば諦めかけていたグリシアの
目に光が灯った。
「この状況を打破するなにか、、、、!!」
今、ミキサが一方的だがユーイチとミキサは戦っていてグリシアとそのおじにかまえる余裕はないようだ、、、
グリシアはふと思ったあの花弁を奪えれば、状況は逆転するかもしれない、、、ミキサによれば花弁の力で自分の魔法を強化しているらしい、、
賭けてみる手はある、、、!!!
グリシアは自警団の入隊前の訓練で教わった指文字でおじにサインを送った
「ハ ナ ヲ ウ バ エ 」と
ユーイチは限界が来ていた、何度も絶え間なく起こる爆発にボロボロになっている、、、
そんな中せめてグリシアの方に目を向けると、
グリシアと人質が何かコンタクトを取っていることに気づいた、、
(しかし、一体なにをしようと、、、??
、、、、そうか!!今あの二人に出来ることは一つ
花弁を奪うこと!!なるほどそうなればこの状況は一変する!!)
ユーイチはグリシアとグリシアのおじの作戦に気づいた、そしてそれをサポートするために、水魔法をミキサの方でなく空に放った
「水よ洗い流せ」
ユーイチの手のひらから魔法陣が出現し青い光が空に舞い上がった、すると一瞬間を置いてから
自警団の屋上に雨が降り始めた
ザァァァァァァ
ミキサは「何やってんの??こんな雨じゃ俺の魔法は消せないぜ??」
と言ったが、その時突然後ろの方から来た痛みに驚く、そう雨によって炎の縄が溶けたことによって解放されたグリシアのおじがミキサに不意打ちの攻撃を仕掛けたのだそして花弁がミキサの手からこぼれ落ちた、、!その瞬間をユーイチは見逃さなかった
「水よかすめとれ!」
とユーイチから放たれた水が花弁を奪ってユーイチの元に戻ってきた、ユーイチ達は花弁を奪い取るのに成功した
「なにぃぃぃぃぃぃ」
とミキサが叫んだが、ミキサーが花弁を失ったことにより、グリシアの周りの炎は弱まった、
「この程度の炎なら!!」
とグリシアは周りの弱々しい炎を花束の力で消し去った
「くそぉ!くそぉ!!」
とミキサは自分に攻撃を当てたグリシアのおじを探すが、おじはすでにユーイチの方に避難していた
「こうなったら俺の最大魔法で全て焼き尽くす!!」
とミキサはライターを取り出し火をつけた
ごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉと火は大きくなり
みるみるうちに炎の龍を作り出した
「全く、芸がない、グリシアよ強力してくれるか??」
とユーイチがいうとグリシアは
「分かった、何をすればいい??ユーイチ」
と答えた
「あの炎の竜に触れてあれを弱めてほしい、あとは私が何とかしよう」
とユーイチは答えた、そしてユーイチは
「水よ収束せよ」
というと、花弁の力も相まってミキサのものよりも大きく強力な水の竜を作り出した!
「はぁぁぁぁぉぁぁぁぉぉぉ」
とミキサは炎の竜をユーイチ達にぶつけたが
「止める!!」
とグリシアが前に出て炎の竜を弱めた!
そしてユーイチの強大な竜が、ミキサごと炎の竜を飲み込んだ!!
ミキサと水はどこかへと消えていった、、、
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「唐突だが私は魔法を消すための旅をしている」
とユーイチは言った、あの後ユーイチ達は自警団の屋上で一息ついていた、、自警団もそれぞれパトロールに出張って、ユーイチは自警団の人間達に感謝された、そんな矢先ユーイチは突然グリシアに向かってこう言い出した、そしてこう続けた
「魔法を消すのに、花束の力は必要だ一緒に私と旅をしないか??」と
グリシアは少し考えたそして
「私は確かに魔法が嫌いだし消えてほしいと思ってるけど、、今回の件で魔法に触れた、その時思ったんだ、、、魔法に触れ続けると姉さんの事故の真相が分かるかもって、、!
でもその話は受けられない、、私はこの街を守る自警団だから、、、」
と答えた
「そうか、、、それは仕方がな、、」
「行っておいで、グリシア」
とユーイチの言葉にグリシアのおじは被せて言った
「えっ、、、でも、、、ヴァキンネスタの自警団なんだよ私」
とグリシアは驚いて答えた、するとおじは
「本当は知りたいんだろう??あの事故のことについて、グリシアのやりたいこと私は尊重するよ、ただ自分が選んだ道には責任を持つこと、それさえ出来るのならヴァキンネスタは私たちに任せなさい」
「、、、。おじさん、、、分かったわ!私、行ってくる!!姉の事故の真相を確かめる」
とグリシアは勢いよく答えた、
「ということだ、ユーイチさんグリシアのこと頼みました」
とおじはユーイチに頭を下げた
「了解した、その事故の真相というのを、明かすというのにも協力しよう」
とユーイチは答えてこう続けた
「それではまずは私の所属してるギルド、
太陽の雄叫びがあるレムレスに向かおう
そこに行けばもっと魔法に触れられるだろう」
「分かった、よろしく頼むよユーイチ」
とグリシアは答えた
ー二人の魔法を消す旅が始まったー
第1章 ヴァキンネスタの
完
第2章へ続く
魔法使いに花束を さびしゅ @sabishu
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