最高のヒューマンエンタメ!!
- ★★★ Excellent!!!
最終話まで読了したのでレビューさせていただきます。
本作は絶望を望む主人公の少女、柏さんを中心に、様々な境遇の登場人物の生き方や葛藤、人間模様が描かれるヒューマンドラマ(ちょっとサイコ)な作品です。
長編ではありますが、前半部分は主人公である柏さんを中心として先が気になる展開でぐいぐい引き込まれますし、中盤は彼女の周囲の人物に焦点を広げ、彼らがどのように悩み、変化していくのかという部分に主題が移っていきます。
全編どの部分においても読み手の興味を惹くフックがしっかり用意されており、柏さんという強烈な個性を持つ主人公が見事に本作世界への導入と締めくくりの役割を果たしています。
特筆なのは本作の人物描写で、一見すると陰湿で鬱々しい展開になりがちなテーマを、見事なバランス感覚と描写の案配で娯楽作品として仕上げています。
絶望という、大多数の人がマイナスイメージを抱く本作のテーマは、作品を通して見た後だとどこか人間賛歌的というか。現代社会で生き辛さを感じたり、思い悩む人へのエールや寄り添う優しさを感じるものとして描写されていると私は思いました。
人を救うのは、決してプラスだけではない。
マイナスにはマイナスをぶつけりゃプラスなんだよ!!
と正面からマイナスを叩きつけてくる本作、ぜひ一度ご覧になってみてください!!