本当は『愛してる』って言いたいのに。愛の力は何よりも勝るが……。

敵国同士の二人が、本当は愛し合っているのに『愛している』とは言えないストーリーです。なので、表向きはただの政略結婚です。

しかし、王女ユリシスはとても熱くヴェリニヘルム殿下を愛しています。
そして、ヴェリニヘルム殿下もユリシスを愛しています。

それでも、敵国同士故、愛し合えない。素直に愛をひけらかせられない。
オシドリ夫婦にはなっちゃいけない。そう見られてもいけない。

とても複雑な政治的背景を抱えた二人は、この先どう愛を深めていくのか。

ユリシスによって見いだされ命を助けられた海賊王アディマスもいい味を出しています。ユリシスに対して最初は反抗的だったアディマスも、ユリシスに心惹かれていきます。

しかし、ユリシスは常にヴェリニヘルム殿下を愛している。
この先ユリシスとヴェリニヘルム殿下がピンチになった時は、アディマスがまた現われるのではないかとも思わせてくれます。

ユリシスの強い愛の心は、悪党の事をも突き動かすのです。
愛の力って、凄いですよ。

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