微睡んで、触れ合って、添い遂げたなら千年先まで君を呑みこむ


この小説のタグに惹かれたあなたはぜひ読んでください。そうとしか言えません。私はこの凄まじい読書体験のお裾分けをしたいのです。ネタバレなどしてあなたの読書の邪魔をしたくありません。とはいえ、何も語らなければレビューにはならないでしょうから、軽く感想を。

極上の美味でした。濃くて、刺激が利いてて、目くるめくほどに鮮やかで、堪らなく美味な物語。凄く凄く好みに刺さった作品でした。7535文字の──約15分でこの究竟なる恋物語が終わってしまうのが惜しいと思うほどに。そのくらい素晴らしかったんです。

ただ単に好みだったというだけでなく、小説としての構成や展開も非常に優れた作品だったんですよね。明らかになる真実も、最後のエピソードで語られた愛の解釈の拡大も。何とも圧倒的でした。テクニックや込められたエネルギーが全てこの作品の要素とシナジーしまくってるんです。結果こうやって心臓を射貫かれてしまったレビュワーが生まれてしまったわけですが。
(多分、好みであるというバイアスを抜きにしても普通に凄い小説だったんですよね。未だに呆然としています)

骨も、化石も、土も、名前も、永遠の愛の真実も、全てが素晴らしかった。

この魅了の物語を公開してくださった作者様に感謝を。