よくわからない。でも面白い

時々、「これ書いた人はどういう頭しているんだろう?」という作品に出会うことがあります。この作品がまさにそれです。最後まで読んでも一体何の話だったのかよく理解できなかった。だけどなぜか、ところどころ強く印象に残っているんですよね。

極論すると、中学生の女の子が坂道を上って家に帰るだけの話です。それだけの話で軽く10万文字を越える作品を書けますか? いえ、常人には書けません。間違いなく常人ではない作者さんが書いた作品です。

多くの人に作品を薦めるレビューの場なのですが、万人に薦めるべきなのか否か、迷うところです。いえ、面白い作品であることは間違いない。みなさん、グツグツ煮込まれた決して人が口にしてはいけない色をしている魔女のスープを飲んでみましょう。

女の子の一人称で書かれる文体は軽快で、ユーモアに富んでいます。そしていろいろ変な人たちが出てくるけど、まああまり気にしないようにしましょう。世の中気にしてもしょうがないことってあるでしょう?

女の子とお母さんの関係がすごく好きです。生きているといろんなことがあるけど、それでも前向きに頑張っている姿は応援したくなります。