最終話・ゲームの終わり

 俺はビクッとした。

「は……?」

 鎧は急に笑い出した。

「なぜ笑っている」

「バカなやつだ。だから、貴登はすぐそこにいるじゃないか」

 と、俺は振り向いた。

「クックックック」

 カリブンがすぐそこへ迫ってきた。だが、走っていない。笑っている。

 俺は、ようやく状況を察した。




 俺は、カリブン――貴登に、ゆっくりと話しかける。

「なあ、貴登。お前は俺に何を求めるんだ?」

「……コロス」

「おい、お前」

「ブッコロス」


 仕方がない。俺は貴登に近寄り、回し蹴りを食らわせた。

「グガァッ!」

 貴登は怪人のような悲鳴を上げる。

 俺はパンチを貴登の頬に入れた。

「……コロスゾ」

 ついに、貴登は凶器を抜いた。

「シネ! キエロ!」

 貴登はナイフを振った。


 首筋にヒヤリとした感触が走る。

 だが、俺はこれでいじめから解放されるのだと思うと、最期に少しだけ笑ってしまった。

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純白ロードを言霊で抜けて DITinoue(上楽竜文) @ditinoue555

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