概要
難病の母が残したブラックホールからの情報復元に挑む量子プログラマの物語
量子プログラマ・クロエの元にある有名な賞の委員会から物理学の危機という大それた調査依頼が舞い込んだ。公開2ヶ月で撤回された曰く付きの論文。著者はクロエを捨てた母だった。内容は超伝導体上の双対ブラックホールによる量子重力理論の検証。事故で制御不能になったブラックホールにデータが吸い込まれたために論文を撤回したらしい。難病を患う母のため、クロエはブラックホールからのデータ復元に挑んだ。
おすすめレビュー
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- ★★ Very Good!!話の内容の七割はまったく理解できないが、最後はちょっと感動します
量子力学と重力場理論の統合みたいな内容が書かれたSFです。が、魔法という言葉が挿入されているのでフィクションも含まれているのかもしれません。
科学の専門用語が多く、それらがぼくにはまったく理解できません。このドグラ・マグラかよってくらいの専門用語の羅列を理解できる人には、きっと感動もののSF短篇なのだと思います。
難解な専門用語の奔流を、お葬式の長い読経よろしく耐え抜くと、その先にあるセンス・オブ・ワンダーと母と娘のドラマは感動できます。が、その費用対効果はというと人を選びます。
これから読もうという人に少し解説しておくと、「スウェーデン王立科学アカデミー」というところは、ノー…続きを読む