1-6その4
ついに学校に到着です。
校長先生が、みんなを校門まで迎えにきてくれました。
「みんなたくましくなったね!これらがみんなの相棒かい?」
みんな校長先生にゲージの中身を見せながら、校門を通って行きました。
花山先生が
「到着が遅れて申し訳ございません。連絡しましたが、記者会見を行っていたので遅れてしまいました。」
校長先生に報告しました。校長先生は
「花山先生もお疲れ様でした。みんな無事帰って来こられれば問題なしですよ。」
校長先生は笑顔で花山先生をねぎらいました。
恐竜探検係のケンジが、大きな声でみんなに伝えました。
「みんな校庭に整列してください。そろい次第終わりの会をはじめます。トイレに行く人は今のうちに早く行ってください。」
四年生は校庭に整列しました。校舎からは他の学年がのぞいています。
ケンジが、大きな声で言いました。
「これから終わりの会を始めます。まずは校長先生の挨拶です。」
校長先生はみんなに向かって話しかけました。
「みなさん、おかえりなさい!恐竜探検、楽しかったですか?みんな元気に帰ってきて何よりです。みなさんには校門のところでもお話ししましたが、みんなたくましくなって帰ってきましたね。きっとジャングルの中でいろいろな経験をしてきて、成長した結果がみなさんの表情や態度に現れていたのだと思います。恐竜探検は終わってしまいましたが、本当に大切な事はこれから始まります。奇跡的に長らえた恐竜は今絶滅の危機にあります。恐竜を捕まえた子もそうでない子も、これから恐竜の世話を通じて、自然と命の大切さ勉強してほしいと思います。ただ、それは明日からで大丈夫です。今日は家に帰ったらゆっくり寝て休んでくださいね。みなさん本当にがんばりましたね!お疲れさまでした。」
珍しく校長先生の話は短かったので、みんな拍子抜けしてましたが、褒められてみんなやりきったと満足しました。そのあとは、花山先生の帰りの注意と恐竜の飼い方の本が配られて、最後にクラスのみんなから担任の花山先生に大きな声で、
「花山先生ありがとうございました。」
とお礼を言って解散になりました。
ケイタとソウタ、サクラ、ミサキは家が近いので、いつも一緒に帰っています。今日もいつも通り、一緒です。
サクラは、
「さすがに疲れたね・・・。」
とみんなに話しかけました。
「楽しかった分、あとの疲れが大きいような気がするよ・・・。」
ソウタも答えました。
ソウタのケラはサクラのツンちゃんに興味があるようです。ケラがツンちゃんに
「フオー!」
と鳴くと、ツンちゃんも
「フオー。」
と答えました。
「ケラトプス同士は何か通ずるものがありそうだね。」
ソウタが言うと、サクラは
「今度、二頭で遊ばせてあげましょうよ!」
と提案しました。ケイタは
「トリケラトプスとハヤマケラトプス、どっちが強いとか、わかるわけないんだね。そもそも仲良しで闘いなんかしないんだから。」
と言って笑いました。つられて
「ア゙ー、ア゙ー、ア゙ー!」
とニクも笑っているようでした。
ミサキは、その様子を見て三人に言いました。
「やっぱり私も恐竜飼いたいな!今度、恐竜センターにもらいに行くとき、三人とも付き合ってくれる?」
「もちろん!」
三人は声をそろえて答えました。
「ミサキちゃんは、なに飼うのかな?やっぱりストルティオミムス?」
サクラが聞くと、ミサキは
「ダコタラプトルもきれいだったし、迷っちゃう・・・。」
と考え込んでしまいました。ケイタは言いました。
「急いで決めることはないさ。まだ、四年生は半分残ってるし。」
これから恐竜との生活が始まります。ケイタとソウタたちはそれぞれの期待と不安を胸に、それぞれの家に帰って行きました。
きょうりゅう島の子どもたち 高橋家 @takahashi-ke
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