第5話
服飾デザインの専門学校に入学するまでに、1年生分のテキスト類を先に、もらっていたから、事前に、自分でテキストを見て、予習出来た。
学校初日に、自己紹介して、ボクもデザインコンテストに入りたい、みたいなことを言ってしまった。
最初の宿題は、雑巾を縫ってくることだったけど、ボクのミシンの糸調子、うまくいかず、となりの席の女の子に連絡して、その子の家まで行って、ミシンを使わせてもらって、いっしょに宿題の雑巾を縫うこと出来た。
学校で、みんなの体の採寸をおこなった。
クラスのみんなと、採寸のために、教室で裸になった。
服を脱いで裸になったら、ボクの体、女の子みたいに柔らかな曲線的な体だったから、みんなに見られてるのを感じた。クラスの女の子も、みんな、なんとなく、笑って、見てくれてるようだった。
授業で、スカートを作った。自分でデザインして、作図してパターンをひいて、裁断し縫製した。作品の発表の時、スカートだから、本来は、女の子に着てもらうんだけど、ボクは、なんとなく、雰囲気で、自分でスカートをはいて、作品をみんなに見てもらった。
ショー形式で、いろんな先生方に見ていただく時にも、ボクは自分でスカートをはいて、ショーに出た。みんな、ボクのスカート姿も、ごく自然に、見てくれてて嬉しかった。
やっぱり、自分でデザインを考えて、素材を選んで、自分で縫って、作品を作るの、面白いなあ~って思った。作ったものをみんなに見てもらう時も、こんなの自分で作りました~って思いながらショー形式で作品発表するのも楽しかった。
ボクの体は女の子みたいだったから、スカートの次に、パンツ作ったり、ブラウス作ったり、ジャケットやコート作ったりした時も、レディースとして作ってるんだけど、全部、ボクは自分で着て、みんなに見てもらった。
ボクも自分でレディースを着るのも好きだった。ショーにも全部、自分で着て出た。いつでも、学校のみんな、自分でレディースを着てるのを、ボクのことを女の子として見てくれてるみたいに自然に見てくれてた。
学校では演劇部に入って、授業とは別に、自分で好きに、演劇的な衣装も作った。
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