可愛いからシリアスまで楽しめる、少女の成長物語!

可愛くも不思議な妖精を連れた少女の一人称によって語られる物語です。
初めこそ小四(約10歳)らしからぬ達観した語り口に違和感を覚えましたが、彼女が特殊な環境・状況に居ることや、現実の日本とは異なる世界観であることが判明するにつれ違和感は無くなりました。10歳の主人公が世界を旅する作品も多いですからね!
とにかくキャラクタが魅力的で、訪れた読者を優しく物語の中へ招き入れてくれます。人物の特徴やキャラ同士の繋がりが掴めたあたりで物語は少しずつ次の段階へ、核心へと近付いてゆく。そういった導線もお見事なので次々と先を読み進めたくなりますね!私も日々の更新が待ち遠しい作品の一つでした!
主人公や、彼女らを取り巻く人物たちや舞台の描写も丁寧で映像が頭に浮かぶようです。例えるならば18時台あたりに放送されているアニメを見ているような。いつか実際に映像で見てみたくなるほどに完成された世界観です。物語のラストも良いですね!
個人的に一番好みだったのは「 」付きの会話分から地の文へ移行する部分ですね!まるで不思議な御伽噺を読み聞かせて貰っているようで、この作品が持つ魅力と非常に合っていました!
このように語り始めるとキリがないほどの素晴らしい作品です。
ぜひ多くの皆様に読んで頂きたいと思います。お勧めです!

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