※読み合い企画からのレビューです
アカデミーを卒業し魔女となった主人公・リッカ
希望通りの森の中の工房に、魔法使いの助手として就職できたリッカだったが──という導入から始まる本作品は、サクサク読めて手が止まらないかっぱえびせんのような小説だ
作者の文章力が非常に高く、現在の状況やキャラクターの感情を読者に伝える手腕に長けているため、ストレスフリーでいつまでも読み進めることができてしまう
事実、レビュー者も、気が付いたときには120話まで進んでいた
また、主人公のリッカのキャラクター造型が良い
才能があるにも関わらずそれを鼻にかけず、前向きで、努力を厭わず非常に優しいのだが、しかし完璧超人というわけでもなく、子供らしい不安や不満を漏らすこともある
魅力的な"キャラクター"と言うよりも、魅力的な"人間"と言ったほうが近いかもしれない
そんな魅力たっぷりの本作品、是非最初の数話だけでも読んでみてほしい
アリジゴクに嵌まるように、いつの間にか十話、二十話と読み進めていることだろう
新人魔女の主人公が「とある人物」の助手となり、森の中の工房で仕事に励む――と、いった物語ですね。
ジャンルとしてはスローライフ系や生産系のファンタジーとなり、読み手ものんびりと楽しむことができます。
私が特に魅力的だと感じた点は、なんといっても好感の持てる主人公ですね。
彼女は高い能力を持っていながら努力も欠かさず、難題に直面しても積極的に取り組みます。また、主人公以外の人物も個性的で、物語が進むごとに全員が好きになってまいります。
一話あたりの文字数にも配慮されており、隙間時間にも気軽に読み進めることができます。文章の質も高く、悪い意味での引っ掛かりがないことも素晴らしいポイントです。
難しい専門用語も少なく、全体的に優しい雰囲気のある物語ですので、ハードなファンタジーが苦手な方にもオススメです。
この素晴らしい作品を、ぜひ皆様もお楽しみください。