雨中の蟻

悪夢に見る、近未来の廃墟になった渋谷での市街戦。
第一一一小隊の歩兵となった『俺』は土砂降りの渋谷で応援を待っていた。
やがて味方の偵察砲弾が周囲の敵配置を明らかにし、小隊は進軍した。
目標のビルで敵の探査ポッドを見つけて破壊するが、敵の援軍である人型戦車が現れ、激戦となった。
人型戦車は到着した戦闘ヘリによって撃破されたが、俺は流れ弾によって即死する。しかし致命傷の激痛は静止した時間の中で永遠に引き延ばされた。
俺は悪夢から醒める。土砂降りの戦場は夢の中の出来事だった。
悪夢を見るという乳飲料によるものだと思ったが、将来、永遠に続く激痛という悪夢をまた見るかもしれない不安にさいなまれるのだった。