3158文字の圧倒

この素晴らしい作品に相応しいレビューをと。

かなり考え込んで書かせていただいてます。

読み始めはティム・オブライエン氏、途中から『読みやすい』村上春樹氏をイメージさせられました。

翻訳された作品と思わせるぐらい無駄な文字がないですね。また、漢字、ひらがな、カタカナ、「、」の使い方がとにかく上手いと思いました(ここをカタカナにするのか!や、ここで止めることで読み手に一回で意図を伝わらせる「、」の使い方はセンスなのか、積み重ねて身に付けられた技術なのか。そんなことを考えさせられましたね)。

そして物語はその語り手に感情移入してしまうぐらい人の心の『理由』を共感できるように書かれており。純文学のタグに偽りのない『どこにでもある、けれど読ませる物語』だと思いました。

実は著者様の作品には、もう一作、レビューを書きたいと思っています。ただ、そちらの作品はこの作品とは違い、『何度も読み返したい』と思いましたので時間をかけて読み返しております。

3158文字の圧倒がこの作品にはありました。