まず、登場人物が美男美女。しかもお互いに謎や秘密を抱えており、メインの魔法石鑑定以外のところでも大いに興味を引きます。
そして、文字通り赤い糸で結ばれている彼らの信頼関係が尊い! 心優しい鑑定士リリアと、賢く博識のレギウス。公私共に、互いになくてはならない存在なのです。
また、リリアの元に持ち込まれる魔法石のエピソードひとつひとつが、とても面白い。どの石にも深い思いや祈り、強い執着などがこもっていて、その理由に涙し、解放されていく過程に感動を覚えます。リリアは決して力尽くで浄化したりはせず、石の思いになるだけ寄り添い、依頼者共々救おうとするのです。
浄化を終えて返された石とその持ち主が、その後どうなるのか……それは、持ち主次第。
優しさと教訓のいっぱい詰まった物語です。リリアとレギウスの関係にジリジリしながら、ぜひ読んでみてください。
世の中に渦巻く様々な苦悩や悲しみ、憎しみが籠もり、人々に禍をもたらす石たち。それらの思念を探り、閉じ込められた魂たちを苦しみから解放していく宝石鑑定士の物語です。
国一番の腕利き宝石鑑定士として評判のリリア。彼女の店には禍を引き起こす危険な力を持つ魔法石が日々持ち込まれます。リリアはそれらの石の奥深くへ意識を潜り込ませ、そこに籠もった思念を探っていきます。
石に閉じ込められているのは、過去に生きた様々な命が味わった苦悩や恨み、悲しみ。彼女は持ち前の愛情深さと思慮深さで、石に閉じ込められた魂たちを苦しみから解放していきます。そんな彼女の意識が思念に呑み込まれないようしっかり繋ぎ止め、彼女を支え、見守る青年レギウス。二人は強く信頼し合い、支え合いながらいくつもの困難な仕事を乗り越えていきます。
強い魔力を持つ石に籠もった、闇とも言える思念。かつてその苦しみを味わった幾つもの魂たちの声が、リアルに胸に迫ります。そして、それらの苦しみに真摯に向き合い、知恵を出し合いながら魂の苦痛を癒していくリリアとレギウス。彼らの姿は、常に誠実であることの大切さを読み手に真っ直ぐ訴えかけてきます。
神秘的で深い魅力に満ちた、美しくファンタジックな物語。是非ご一読ください。
主人公のリリアは魔法石の鑑定士。
リリアが鑑定する魔法石は、生き物の強い思念によって形づくられています。そんな思念の塊のようなモノなので、魔法石の中には暴走したり、人を傷つけてしまうモノもあって……
1つの魔法石に対して1つの鑑定の物語が紡がれる形式です。その鑑定の物語の途中途中に『リリアと相棒のレギウスの仲が少しずつ進展していく』という、大きな流れが組み込まれています。
ですので、1つの魔法石のお話が終わっても、リリアとレギウスの今後が気になって、思わず次のエピソードを読みたくなっちゃいます!
リリアが、とっても優しくて可愛い。彼女を見てるとすごく和みます。
なのですが、魔法石が生き物の強い思念で形作られるという性質を持っているので、魔法石にまつわる話にはダークな面も。。。
癒される展開もあれば、切なく辛い展開もあって、色々な感情を味わえるので飽きずにどんどん読み進められる物語です。
レギウスのイケメンぶりにもご注目頂きたい!
めちゃカッコいいです!!
リリアの職業は、魔法石の中にある思念を読み取り、それと対話する、魔法石鑑定師。
この魔法石。宿った思念は不思議な力を発揮し、身に付けた人々の助けとなり守りとなるのですが、それはあくまで魔法石の良い側面。込められた思念によっては、恐ろしい事態だって引き起こします。
持ち主の性格が豹変する、不幸を呼び込む。そんな魔石をなんとかするのがリリアのお仕事。魔石の思念の持っている記憶へと心を入り込ませ、事情を知り、対話する。
恐ろしい事態を引き起こす魔石と向き合うわけですから、当然それだって大いに危険。しかし、本作の大きな見どころの一つに、その手助けをするレギウスとの関係があらりました。
リリアが危険な目にあわないよう、時に助け、時にストッパーとなるのが彼の役目。
だけどリリアが例え危険でも何とかしたいと言えばその背中を押してくれますし、リリアもそんなレギウスを心から信頼しています。
そしてそんな信頼は、恋心をも育んでいく。
魔法石の物語と、それに関わることで進んでいく二人の物語。魔法に恋にと、魅力のたっぷり詰まったファンタジーです。
魔法石。それは生き物の強い思念が込められた特殊な石。
例えば家族思いの人の思念が込められた魔法石なら、持ち主のことを守ってくれて、逆に強い怨みが込められた魔法石なら、持つ者を不幸にする。
そんな毒にも薬にもなる魔法石を鑑定するのが、主人公のリリア。
21歳という若さで国一番の魔法石鑑定士と言われている彼女は魔法石に宿る思念に触れて、対話することでその石がどういうものかを鑑定していきます。
リリアの元には様々な鑑定以来が飛び込んできますけど、このお仕事は危険も伴うのですよね。石と対話していると、精神が戻ってこれなくなる可能性もあるのです。
だけど、リリアを支えてくれるのが、相棒のレギウス。年下の男性なのですが、彼が実に素敵なのですよ。
リリアのことを大切に思ってくれているのが、好きな気持ちが読んでて伝わってきます。
リリアを危険な目にあわせたくない。だけど魔法石と向き合う彼女の意思をちゃんと尊重してくれて、全力で支えてくれる。それがレギウスなのです。
彼のリリア大好きぶりに、キュンキュンさせられます。
ハラハラあり、ドキドキありのファンタジー小説です。
魔法石の中に込められた思念と、その思念を鑑定する『魔法石鑑定士』。
国一番の魔法石鑑定士であるリリアは、相棒のレギウスとともに一つひとつの魔法石と向き合っていく──。
まず『魔法石鑑定士』という設定が面白く、始めから物語に引き込まれていきます。
リリアのもとに舞い込んでくる魔法石の依頼。その一つひとつに物語があり、リリアとレギウスの物語とは別にオムニバス形式の小説を読んでいるかのような感覚に包まれます。
『魔法石鑑定士』としての物語だけでも満足感が強いのですが、もう一つ大きなポイントがあります。
それは、リリアとレギウスの甘酸っぱい恋模様です。
思わず読者がニヤニヤしてしまうようなやりとりが多く、ついつい微笑ましい視線を向けてしまいます(*´-`)
魔法石の物語と、リリアとレギウスの恋物語。
一粒で二度美味しいファンタジーです♪
魔法石には二種類ある。一つは自然に長い時間かけて出来た物。もう一つは、強い思念によって出来上がり、人々に影響を及ぼす物だ。
主人公は魔法石鑑定師の女性。彼女は同じ歳を繰り返すと言う変わった体質を持って、若いままの姿で仕事をしている。その仕事に欠かせないのが、主人公のパートナーであり両想いの男性だ。主人公はいつも男性との赤い糸のおかげで、魔法石に囚われるのを防いでいた。いわば魔法石と現世との命綱だ。
主人公のもとには、様々な魔法石に関する依頼が舞い込む。その多くが、魔法石を手にした時から、人格が変わったようになったので、その魔法石を鑑定して、原因を突き止めて欲しいというものだった。例えば魔法石を受け継いでから急に心変わりした女性や、急に傲慢になった兄など。主人公は彼、彼女が持つ魔法石の中に精神を潜り込ませ、その魔法石が出来た経緯を探り、魔法石の素となった思念の問題を解決することで、魔法石を正しい在り方に戻していた。元となる思念には、想いの強さや、切ないモノ、はたまた危険なものまで多種多様だ。中には人間以外の思念まである。そして思念の中に散見される宗教や国同士のいざこざ、歴史まで、主人公は見て取ってきた。
さて、主人公は何故若いままなのか。
依頼される魔法石が指し示す物とは?
そして二人のこれからはどうなっていくのか?
是非、御一読下さい。
「魔法石」それは様々な色に輝き、様々な力を秘めた美しい石。
魔法石ひとつひとつに込められた思念を鑑定し、石の思いと持ち主の思いを解く仕事、それが「魔法石鑑定士」です。
一流鑑定士のリリアと、幼い頃からそばにいる年下イケメン・レギウス。
二人の恋愛スレスレな甘い空気に、読者は間違いなくじれじれもだもださせられます(笑)。
美男美女で互いに深く信頼し合っている、強い絆が尊いのです。その絆はもちろん、鑑定の仕事の上でも遺憾無く発揮されます。
様々な石が登場し、それぞれに人と石とのバリエーション豊かなドラマが隠されています。
リリアとレギウスの恋の行方にドキドキしながら、美しくも妖しい、魔法石の魅力を追いかけてみませんか。