美しい中華ファンタジーの世界

うっとりとするほど美しい世界が繰り広げられます。文中に記載はないと思うのですが、貴族がまとわせているでありう香の薫りが鼻腔をくすぐり、風の香り、北の者たちがいる大地の香りまで伝わってきます。……と、ここまで書いたところで、もし文中に描写されていたらどうしよう、と不安になりました。元々読むのが早い上、ここに描かれる世界が美しいので、早く先をと思い、次々とページをめくっていってしまったからでした。目は文字を追いながら、気持ちは大陸の宮廷の世界に飛んでしまう。そういう、夢見心地にさせてくれる小説です。
 

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