陽だまりのような仲間達に見守られつつ、少女が立ち上がる再生の物語。

少女・幸子が、過去に受けたつらい記憶と戦いながら、なんとか自分を立ち上がらせていく再生の物語です。

読ませていただいて、良作だなぁというのがまず第一の感想です。
安定しつつも起伏のあるストーリーや魅力あるキャラクター、そして広がる優しい世界に心が温かくなること間違いなし。

自分を根暗女子と思い込む幸子の目の前に現れた駿くんは、容姿が整っていて人気があるだけではなく、仲間と一緒にバンド活動もやっているいわゆる「陽キャ」です。

そんな駿くんが、幸子を気に入って、仲間に入れてくれたり、デートに誘ってくれたりと、一見シンデレラストーリーのような爽快さを感じますが、それは「幸子がラッキーだったから」という訳ではありません。

幸子は人への気配りができ、トラブルが起きても乗り切れる機転もきく子で、何より心が美しいんです。

幸子を見守る駿くんと仲間達。最初は幸子が騙されていないか心配になりましたが、仲間たちの陽だまりのような温かさに心が洗われました。キラキラなギャル達の出てくるシーンも和みます。この現実も、こんな世界であってほしい。

フラッシュバックしてくる過去のつらい記憶と戦いながら、立ち直ろうとするヒロインの再生の物語を、みなさんもぜひ読んでみてください。

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