中毒性あり！　素晴らしい

ホラーの描写が素晴らしいです。ここまでされたら怪異にも成るだろう、という納得感。作者さまの豊富なオカルト知識。日常的に怪異に遭う仕事をしているメインキャラも闇を抱えており、だからこそ闇と戦う人生になるのだな、という……とにかく、ホラーの納得感が半端ないです。
また、知らない拷問方法が出てきたり、虫の表現に関して、カタツムリに対してはこの虫……という組み合わせなど、考え抜かれていたり、独創性があって読んでいて飽きません。
グロさも超一流でありながら、ちょっとした雰囲気の描写が良く、読者の「怖い事が起こる予感」を絶妙に引き出してくれます。
そして、怖さ、グロさのなかにある、美しさ、情緒が味わえます。作中に出てくる高級旅館などは、怪異さえ出なければ本当にそこに旅行したいくらい素敵でした。
男女二人のバディとして、ここまで「支える、支えられる」関係がバランスよく対等に感じるベストカップルを初めて見ました。
助手のかなめさんの天真爛漫さと、ラブコメ部分があるのにくっつきすぎない、それでもしっかりと絆が描かれているところ、萌えまくって一気読みしました。
ホラー好きで男女のバディものを探している方に強くお勧めしたいです。