難しいです!でも惹き込まれていく面白さがたまらない。
- ★★★ Excellent!!!
命を救うということ。それが医療の最終目標であるとすれば、「どんなことをしても」と医師や研究者たちは思うのかもしれない。勿論、親も子も親族皆、「助かるのであれば、どんなことをしても」と思っている。
けれど、「どんなことをしても」いいわけではない。人間として、超えてはならない一線。倫理を取るか、欲求を取るか。研究者は悩む。
悩み、立ち止まり、それは「追究すべきことではない」と冷静になる研究者たちの傍らで、「私情」が絡んでくると、その事情は変わってくるのかもしれない。
それは「間違っている」ことで、「あってはならない」ことで、「許されない」こと。
そんな、怖い世界のお話ですが、沢山考えさせられることがあります。
最初、専門用語だらけで難しすぎて、これは読み切れないと思っていたのですが、読んでいくうちに、どんどん惹き込まれ、気がつけば読破してしまっていました。
読後、それぞれの人の心の中に残る感覚。それもまた、大変興味深いところです。