イヴの愛し子

　抗体医療の果て、人類が子孫を遺すことのできなくなって数百年。
　地球上では、土地改良を施した大地と遺伝子情報から生まれる『ゴーレム』と呼ばれる種族が繁栄していた。人間と相違なく暮らすゴーレムであったが、性欲を持たない彼らには『愛』というものを知りうる術がなかった。
　とある村で暮らすゴーレム・アダはイヴに誘われ、ゴーレム生成器『あーく』を無断で使用し、二人の遺伝子情報を持つゴーレムを作り出す。
　しかしその数日後、イヴは自ら命を断ち、アダは村のしきたりを破ったことで村を追放されてしまう。その腕に、二人の子供と言えるゴーレムの繭殻を抱えたまま。


全四話で完結予定。総文字数は約三万字程度になる見込みです。
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６月１１日追記：完結しました。