いわゆる異世界系とは視点が違う作風

まだ全部読んでいないので序盤を読んでいての感想になるが、今のところ異色で面白い。よくある異世界系で蔓延しているご都合主義やチートが少ないのが好印象。
異世界物が好きなジャンルでも読み漁り続けると、どの作品も似たり寄ったりに感じられて飽きてくるものだが、この作品の視点には新鮮みがある。

例えばダンジョンでよくある前提条件の、時間経過による死体やゴミの自然吸収や地形の復活はこの作品中では「あるわけがない」。収納スキルやマジックバックも存在しない。

主となる背景が主人公の冒険ものではなくダンジョン内の配達という、多作とは大きく異なる視点なのが面白いんだと思う。

主人公とその仲間は引退した上級レベルの探索者なのでかなりの強者だし彼らの作成するゴーレムは凄すぎてチート系かもしれないが、一応主人公無双によるヒャッハーではない。
人間関係とか心情とか、異世界物ではない普通の物語としても楽しめる土台があるように思う。
(ただし、登場する5歳児には違和感を禁じ得ないので個人的に年齢設定を脳内変換して読むことにしている。)

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