不思議な世界へ誘う書籍

幻想文学を謳うにふさわしい作品です。

キャラ立ちがしていて話のテンポもよく、展開も比較的早いため読書が苦手な人でも飽きが来る前にお話が進むでしょう。
懸念点があるとすれば第一話がメリバ風味なので、ハピバでないと!な人は切っちゃうかな、という点です。
しかしそこで切るにはあまりに惜しい作品なので、読み進めて下さい。

情景描写、心理描写ともに最低限ですが、逆にそれがミステリアスな作風にマッチしていて作者独自の世界観を確立させてもいます。
必要な情報は小出しされていますので、充分感情移入することができるはずです。

ノックスの十戒的にもミステリーにはあてはまりませんが、それも1話まで。
2話以降からは1話で出た主人公の能力などを踏まえて推理を楽しむことも可能です。

ファンタジーが読みたい、推理を登場人物と楽しみたいという方は一度読んでみて下さい。

その他のおすすめレビュー

言ノ葉紡さんの他のおすすめレビュー35