人生列車

人生という各駅停車の鈍行に

その駅毎に人が乗り降り

仲良かったあの人だとか

苦手だったあの人だとか


偶然乗り合っただけの人と席が隣になれば

思い出っていう鞄に見慣れたキーホルダー

そこから話し始めた手前、

その人が降りる時には感傷が手土産


戻ることは無い人生列車

降りてしまえばもう出会う事は無い

それでも長く停車してる時に

偶然また出会うこともあったりするけれど


様々な景色を走り抜け

それぞれの駅で友人達も降りていって

朝方を走る一両編成の電車に僕は一人

隣には押し込めない程膨らんだ鞄が鎮座


今ここで死ねたら

きっと今までの中で一番幸せに死ねるかな

それでもきっと死にゃしない

ここは僕らしい終わりじゃないから

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