読者諸兄姉の諸君は『ボイラーメーカー』と呼ばれるカクテルを御存知だろうか。
要はウヰスキーのビール割りである。
手軽に呑めて(読めて)気軽にぶっ飛びたい貴方に本作を御紹介しよう。
他のレビューにもあるが、本作はファンタジー、SF、ミリタリーアクションなど、多くの要素が詰まった複合ジャンル作品だ。
特にミリタリー、格闘技関連の描写は精緻を極め、これらを学びたい志願者にとっては教科書とも言えるクオリティーである。
だがお堅い知識の羅列だけではなく、ノリの良いセリフ回しとウィットにとんだジョークが飛び交う上質なコメディーもふんだんにちりばめられ、中盤以降は多くの場面で笑いが絶えない。
ストーリー展開は現実世界から異世界にワープと多彩で、四十代以上ならニヤリとできる場面も豊富ときた。
一方で仇役のクリーチャー達もナイスデザイン。
気持ち悪さに胸を悪くする事請け合いである。
クトゥルフ神話ファンも是非!
本作のグルーブ感は類を見ないほど軽快で、大量に摂取しても呑み(読み)疲れしないタイプだ。
これから来る暑い夏をどう乗り切るか、ボイラーメーカーを呑み(読み)ながら考えてみるのも良いだろう。
あ~、また蒸し暑い日々が到来してしまった。
こんな日は景気づけにボイラーメーカーで一杯。
「ゴクッ、ゴクッ……ッぷはーーーーーーーーーーッ!
気分爽快でノリノリだぜーーーーー!」
一時間後――。
この作品に出て来る拳法カッコイイな~、特に八極拳とか。
行くぞ、裡門頂肘(りもんちょうちゅう)! 猛虎硬爬山(もうここうはざん)!
鉄山靠(てつざんこう)……ってあれれれれレロレロレロ……(床にぶっ倒れる)。
いつの間にか酔拳になってしまった。
酔えば酔う程弱くなるので飲酒はほどほどに。
(;´д`)トホホ……。
まあ闇鍋にもスリルとかの面白さはありますから、決して否定はしません。
けれど、本作は好きなものを全部入れてみた!的な全部乗せと言った方が的を射ていると思います。
と言っても、まだ私も拝読中なのですが……(汗)。
何しろ、作者さまが書かれたあらすじ数行だけで、一体どれほどの美味しい要素がぶちこまれているのか……ぜひ、まずはそこからお読みいただきたいです。
物語は冒頭から強者感バリバリの謎の人物たちが交わす会話から始まりますが、そこからしてオシャレで一気にグッと引き込まれます。
バトルシーンは、恐らく作者さまの膨大な知識に裏打ちされた緻密な描写で、迫力満点です。
そんな中にいちいちクスクスと笑えてくる要素まで混ぜ込んでいて、そのバランスも素晴らしく思います。
私のこのレビューをご覧になった方は、まずは騙されたと思ってクリックしてみてください。
ミリタリー系や超常現象好きの方なら、間違いなく楽しめる逸品です。
MCU作品を見ているような壮大さを感じさせるインパクトでした!
序盤から全開で畳みかける物語は緊迫感を伴って思わず見入ってしまいます!
セリフ回しが秀逸で字幕映画を見ている気分で淀みなく物語が頭に滑り込んでくる感覚はなんとも言えませんでした!
他の方も書いている通り映像として見たくなるような迫力ある描写、思わず真似したくなるセリフやアメリカンジョークの数々は圧巻です!
ミリタリーの知識がない私でも楽しめたので、そういうことが苦手、等そういうことがないのであればぜひページを開いてみることをお勧めします!
導入からまさに映画の開幕の如き描写が飛び込んでくるでしょう!
ものすごい熱量と知識が次々に迫って来るミリタリー・ファンタジーが、この作品!!
兵器の内容や種類がとにかく沢山出て来て派手に遣り合うシーンが、圧巻の迫力で描かれます。これを書いているわたしは兵器の事なんてこれっぽっちも分かりませんが、とにかく凄い迫力だってことは伝わって来ます。
そして登場人物たちの、アメリカン・ミリタリーな底抜けに明るいノリが楽しい!
言葉のリズムもミリタリーケイデンス(映画でよく行進やランニング訓練シーンで使われている掛け声)が出て来たり、ファンタジー要素を突然思い出したかのように陽気な英霊が現れたりと、書き手の生命力を丸ごとぶつけたようなハイテンションな物語が展開します!
勢いと熱量と物語の強烈な濃度!まさしく文章のハードロック♪♪
スカッと熱い気持ちを味わいたい方へ、お勧めです!