怪談、妖怪という魅力的な題材に、大きな主題を抱えて進むオカルト作品

一章まで読んでの感想です。
序章から、誰かを想うと言う気持ちが強く表現されそしてどのような思い出を共有してきたのかと強く気になる入りです。そして何があったんだろう?と気にならずにはいられない、強烈な名前が聞こえない、わからない。何者かに取られてしまったという出来事。
あえて本文を三人称にして、「さみしんぼの柘植矢さん」一人称に変えていることで、強く興味を惹かれつつ感情移入も促されて惹きつけられました!
ホラーとオカルトミステリーファンタジーが入り混じった中で、久田と協力して怪異を解いていく。
真摯だけど、抜けたところもある久田さんが可愛い……!個人的に、こういうお人好しで誰かにおちょくられてる真面目な方、大好きです!
久田さんだけでなく、各キャラクター個性が強くて本当に面白い。茂吉さんがシリアスな世界をぶっ壊してくれて、クスリとさせてくれたりと恐怖や安心、笑いと感情を次々に揺さぶられます。タイトル回収、そして名前を取り戻すまでという期限付きではありますが、闇が深いであろう組織とどういう争いが進んでいくのか……非常にきになる物語です。
1ページ毎に驚き、そして解決と新たな謎と道筋が埋め込まれており、ページを捲る手を止めさせない。
そういった魅力あふれる素晴らしい作品でした!これから私自身も、ゆっくりもっと読んでいきたいと思います。
素敵な作品、本当にありがとうございました!

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