昭和天皇の病状が七時のニュースでテロップとして流れていた昭和末期、平日13時~15時前付近まで民放では専業主婦をターゲットとした「昼ドラ」というものが放送されていた。
よく知らない俳優陣、子供には意味不明なストーリ、当時の自分には良くわからない時間帯であった。
それらはバブル時代を経て、専業主婦という層が消え、やがて薄っぺらい情報バラエティや韓ドラへと姿を変えていくのだが、今思えばあの時間帯のドラマの消滅は、日本のドラマ作品壊滅の一歩であった。
そんな昼ドラのような本作に出会えた事は、このネット小説の世界の裾野の広さを改めて感じられ、嬉しく思いました。
あの時代のドラマの雰囲気にちょっとでも触れてみたいという方は、一読をお勧めします。
■以下通常感想
なにげに本を乱読していたら、「コイビト・スワップ」のコミカライズに出会う。
面白かったので、作者氏の他の作品も読んだ。
この作品は、作者氏の独特な言い回しを排してさぞかし苦労しただろうことは、想像に難くない。
ご苦労様でした。
面白かったです。
誠実に妻を愛した男は突然妻に裏切られた。裏切った妻や周囲の関係者に優しく真面目な性格の男は追い込まれ、一人背負い込みながら時には自分を責め苦悩し怒り・絶望・愛情の残滓かもわからない未練なのかもわからないそんなグチャグチャな感情の間で苦悩し葛藤する戦いの物語です。シリアスですが引き込まれる作品です。
そして、最後まで見届けたくなる物語です。
楽しみ方の一つとして、おれだったら?最後はおれはどうする?なんて自分の選択と、主人公の選択を読みながら比べて結末に向かい読み進めていくのも良いと思います。
ちなみに、俺は「復讐」を選択して相手が生涯幸せになってはいけないとわからせますかね。罪と罰の等価交換って感じで。
人一人の心を殺すまでの罪を犯し人生を狂わした、こんな罪に釣り合う対価の罰なんてないと思うんですよね。法律で慰謝料の金額を算出しますが犯した罪の対価としては足りないんじゃないんですかね?そこに復讐を足したとしても。
人の命と同等の対価の物などないと某漫画の謎の狭間にある願いを叶える店の女店主さんも言ってましたからね笑 心を殺すもそれと同等だと思います。主観にはなりますが笑
さてさて、主人公はどんな選択を自分を傷つけた人たちにしてどんな結末を選ぶのでしょうか!
もし作者様の目に止まりこの意見に引っかかる部分があったなら考えの生ぬるい妻には最底辺に堕ちる数年後を描いて閉めて頂けたらうれしいです。
大抵のNTRざまぁなどは、原因の女や男はサクッと風邪の噂や説明文程度でその後を描写される事が多く本当に苦しんでるの?悲劇のヒロイン気取って心が殺されるなんて気持ちただ分かった気になって結婚とかしてんだろとか消化不良になる事が多いので是非、気に止まる事を願いつつ最終話を楽しみにさせて頂きます
作者様へ、多忙な中1読者のお願いなんですが?なろう版「マインドスワップ」が丁度話しがあまり変化していない部分くらいで連載停止になっていると思われますが、カクヨム版とは違う選択をする主人公が、浮気妻・浮気くらいと関係修復できるのではと軽く見ている実両親・面子を気にし娘バカの義両親・自分が紹介し結婚のきっかけを作った癖に、その自分の親友が浮気をし主人公の心を壊し追い込んでいるのに浮気妻を庇う様な言動をし壊れた主人公をドラマや読み物の綺麗事の机上の空論を偉そうにクールぶってしてくる妻の親友・間男へのざまぁや制裁復讐などを選択し主人公の精神や心もカクヨム版とは変えて、され夫にありがちな自分に自信を失い自分にも悪い点があったのでは?自分が自分がと苦しみ悩む精神ルートではなく、「やられたらやり返す○○倍返しだ!」くらい振り切り強い精神の流れで完全スカッ!と制裁ざまぁルートエンディング版など書いて頂けたら1「マインドスワップ」ファンとしては嬉しいので一考の程宜しくお願いしたいです。
あらすじにある通り、とある一組の夫婦の
再構築失敗のお話です。
サレ夫である男主人公サイドがメインでストーリーは進みますが、男主人公が所々で話の最後に己の心情を独白します。これがまたとても切なくて悲しくて心に堪えます。
そして要所要所で入るシタ妻である女主人公視点の話が有ります、この女主人公がとんでもなくパンチの効いたキャラです。こちらは読んでいて(個人的に)殺意の波動に目覚めさせてくれそうな程です。
男主人公に感情移入して読んでいて心にダメージを受けたり女主人公の余りにも自分勝手な言動に怒りが湧いたりと、とにかく感情が揺さぶられます。そういった点から読み過ぎ注意と書きましたが、揺さぶられると分かっていても何度も読み返したくなる。そんな作品だと当方は思います。
「コイビト・スワップ」でハイクォリティなNTRざまぁを描ききった冷涼富貴さんの新作です。
浮気やNTRを扱った作品は数多くありますが、そこにある負の感情のリアルさ生々しさを描かせたら、私は冷涼さんの右に出る者は居ないと思います。
何故なら、浮気した者とされた者と間男とその周囲、それぞれがどのように考え行動するかを精緻にシミュレートし、物語とするその緻密さと考察の深みが他の追随を許さないからです。フィクション故の不自然な御都合や、芝居じみた嘘臭さのない、まさにもうひとつの、現実。
何をどう考えても挽回不可能な裏切りをしておきながら、頑なに離婚を拒否し、自己中心的に主人公に執着し未練がましくすがり続ける汚嫁、憤怒と消せない劣等感に苛まれ、体の健康までも損なう主人公、その周囲で無責任な言動を押し付ける者、その心の働き、変遷、そのメカニズム・・・・。
冷涼さんの深い人間考察に裏付けられた人の負の心の働きのそのリアルさと「これは確かにある!」と誰もが頷くその説得力に、ひたすら唸らされるのです。
そして作品に関し、誰もが語らずにはいられなくなる・・・・・・。
光明の見えない重苦しく、読んでいて強烈な怒りを掻き立てられるようなドロドロした話ながら、その劇的なまでに圧倒的なリアルは、一度見たら最後、読む者の心を釘付けにし、怖いもの見たさ的に惹き付けて離さない、そんな魔性の迫力と中毒性があります。
是非ご堪能下さい。