6時30分

健さん

第1話

まだ子供だと思っていたが、息子は、もう高校生か。健介は俺の息子。今年4月で晴れの高校生活を送る。俺は健介のために時計を買ってやることにした。時計といっても置き時計だ。近くの大型デパートに行ってみたものの”これ”というのがなかった。やはり気に入ったのを買いたい。次に行きつけの骨董屋に行ってみた。すると、インスプレーション?”私を買ってください”と、言わんばかりに俺の気を引いた少し古いが”SAIKO”の置き時計があった。すると、店主に、「この置き時計は、何か値打ちがあるの?」店主は、少し顔色を変えて言った。「別にないですよ。ただの、”質流れ”品です。」俺は、その時計がどうしても気になってついに、買ってしまった。早速、帰宅して息子にプレゼントした。「目覚まし時計として、毎朝これで起きなさい。」健介はその時計を見て言った「中古?」「新品買おうと思ったがいいのがなくて、いつもの骨董屋に行ったらこれがあったんで買ってきたんだ。」そして、健介は何日間はこの時計で起きて毎朝学校に行っていたのだが、、、、。買ってきてちょうど1週間経った頃息子が変な事を言い始めた。「親父最近起きる時間は6時50分なんだけど、6時30分になると、勝手に目覚まし?が鳴ってというか、人の声みたいなのが聞こえるんだよ。なんか気持ち悪いんだけど。」「健介、お前寝ぼけてるんじゃないのか?人の声のわけないだろう?」それから、息子は何日も言ってくるので、確かめることにした。翌朝。6時30分になった。(おや?音じゃない?確かに。)よく聞いていると、(しああや、よあった)??と聞こえてくる。どんな日本語だ。赤ちゃん用語か?全く言ってる意味がわからない。次の日も、次の日も。俺も気味が悪くなり友人の霊能者にこの置時計を、診てもらった。すると友人は、しばらく、その時計を霊視して言った。「ん~、確かにこの時計は”いわくつき”だな。若い男性が、世を図らんで首吊り自殺してるのが、見える。」「ええ~!ほんとに??」「できれば、早めに神社などに供養した方がいいぞ。」「人の声で”しああや、よあった”と聞こえるのだが、どうゆう意味なのだろうか?」すると、友人は、また霊視を始めた。「自殺した時間は、朝の6時30分だな。またこの男性自殺したこと、かなり後悔しているみたいだ。誰かに、この気持ちわかってもらいたいためにお前に買わせたのだろう。ん~何か聞こえるぞ。そうか、やはりそうゆうことか。」「”しああや、よあった”ってどうゆう意味なんだ?」「お前にはそのように聞こえてるようだが、こう言っているんだよ。”死ななきゃ、よかった”って。」俺は、早速近くの神社に行って供養に、お祓いをした。

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