クソゲーという名の監獄に転生させられた俺
カラサエラ
プロローグ 90%OFFで5円くらいで売ってそうなクソゲー
俺はその時ゲームをしようとしてた。
友達からギフトで送られてきたダウンロード式のPCゲーム。名前なんて覚えてない。
そもそも友達が金を出してまで俺にプレゼントする訳がない。多分いつものクーポンで買ったやっすいゲームを爆撃してきたんだろ、暇つぶしくらいにはなると良いな、なんて思いながらゲームを始めようとした。
俺は急に吸い込まれるような感覚に襲われ、
目が覚めたら外にいた
だけどそこは明らかに現実とは違う世界だった。それこそゲームのような
俺は「あれ?!これってゲームに転生するやつじゃね?!創作とかで見るやつじゃん?!俺が選ばれたの?!」とか最初の一瞬だけ思った。
本当に、本当に、一瞬だ。そもそもあんなことを考えてしまった自分をぶん殴りたい。
目の前に広がっていた世界、いや景色は、ファンタジーな漫画のような美しい世界ではなく、SFな世界でもなく、近未来な世界でもなかった。
俺は月が浮かんでいる、夜の森の中に立っていて、周りには木しかなかった。だけどその先の少し開けた場所があり、なんでか知らないけど光っている女性が立っていた。
足元は馬鹿みたいにピクセルが低い、画像貼り付けただけの真っっ平らな地面があった。
少し思考が停止した。
俺はゲームをしようとして、目が覚めたらここにいて、やろうとしていたゲームは友達に送られてきたやつだと。そしてここはめちゃくちゃ出来が悪いゲームのような見た目の世界である。
俺は理解した。ここはクソゲーの世界だと
俺はクソゲーに転生したんだと
いや囚われたんだと
つまり
俺は何故がゲーム内に転生して、しかもそのゲームは友達がイタズラで爆撃するような
一桁円で売ってるアセットしか使ってないようなクソゲーだったということになる。
「うそだろ…」
「夢か…夢だよな?」
俺は知ってる。自分がやばい状況になって「夢か?」って自問自答できる時は夢じゃない。その事実がまた、俺を追い詰めた。
「あああああああああ!!!」
俺は思いっきり叫んだものの、そもそも効果音もBGMもないこの世界では、もちろん声が響くことはなく、ただ頭の中で自分の声が反響したような感覚があっただけだった。
クソゲーという名の監獄に転生させられた俺 カラサエラ @3cutter_4cats
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