一味も二味も違う、壮大で重厚なダークファンタジー‼︎

物語は、剣士として敗れた主人公の前に少女が現れることから始まります。

残酷で無慈悲な世界にあって、主人公は戦いを強いられるのですが……そのバトルシーンが圧巻で!
息もつかせぬ展開、凄惨さも容赦なく描かれ、夢中で文字を追ってしまいます。

そして、登場人物の描かれ方がとても丁寧で。
敵にもそれぞれの深い過去が存在し、それを経て主人公と戦う運命に至っているのだなぁと…。だから単純に敵であるからと憎めなくなってしまうキャラも出てくるのですが、
主人公は、そんな読者の想いなど関係ないとばかりに目の前に立ち現れる敵を容赦なくバッタバッタと倒してゆくのです。
めちゃくちゃ強い…!ある意味、安定の強さ…!
物語はまだ途中ですが、これからこの最強剣士を手こずらせるどんな敵が出てくるのだろうとワクワクです。

描写の細やかさは人物だけでなく、異形や獣人、ギルドといった、物語の端々まで及び、筆者の描くファンタジーの世界観が映像美として展開され、それに魅せられてしまいます。

また、物語には古今東西の著名人やアイテムなどが登場し、作者はそれらをいちど自分の中でのみくだしてから、巧みに物語に組み込んでおり、
それが物語を複雑かつ魅力的に、そして面白くしているのですよね…!

彼を取り巻く女性との進展も気になります。
あまり恋愛等に興味が無さそうな御仁ですが、はてさてどうなるのか…そちらもとても楽しみです。

細部まで精緻に練られた壮大で重厚なダークファンタジー、皆さんもぜひお楽しみください!

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