その日異星生命体がやって来て、地球は地獄と化しました。

異星外生命体、ジャバラの襲来により、壊滅的な被害を受けた地球。
人々は避難所での生活を余儀なくされ、いつジャバラが襲ってくるか分からない状況で、震える日々を送っていた。

中学生の退助少年も、そんな避難所で生活を余儀なくされた一人。
そして彼はジャバラの襲来以前に起きたある出来事により、周りの人から酷い扱いを受けていました。

退助の過去に何があったかはここでは伏せておきますけど、明日の命も保証できない状況で人間にも攻撃されるなんて地獄。
異星生命体も怖いですけど、追い詰められた人間の理不尽さにも恐怖を感じました。

人類に勝ち目なんて無いという、夢も希望もない状況。そもそもジャバラは、どうして地球にやって来たのか。

宇宙人が攻めてくるのはSF作品の王道パターンですが、自分は「どうしてコイツらはわざわざ侵略してくるのだろう?」と疑問に思うことが多々ありました。
しかし本作ではその理由についてハッキリと言及されていて、読めばなるほどと納得。同時に地球人とは根本的な部分が違い、これは分かりあえないと、突きつけられました。

ジャバラの目的とは? 侵略者の魔の手に怯え、後がない人類はどうするのか。
地獄と化した地球を舞台とした上質なSFを、お楽しみください。

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