殲滅のアクギャクホルム

雲江斬太

第1話 プロローグ


 この世には、どんなに理不尽だと思えても、どうにもならないことがある。そんなのおかしい、絶対に間違っている。そう叫んでも、それが罷り通ることがままあるものだ。

 そこであなたは絶望するのだろうか? それとも諦めきれずに抗うのだろうか?

 少なくとも、その科学者は絶望もせず、あきらめもしなかったようである。最後の瞬間まで。

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