テキストDJ

ハヤシダノリカズ

2022

三月

VOICE

 先日、【トルコ一人旅で出会ったおじいちゃんに予想外のことを言われて泣いちゃった話】( https://kakuyomu.jp/works/16816927861706799687 )というエッセイを読みました。


 とても興味深い内容でしたので、みなさまにも是非ご一読願いたいと思う次第です。そのエッセイ本文をみなさまに直接読んで頂く為にも、ここではその内容に触れないでおこうと思っているのですが、トルコってなんか、魅力的な国ですよね。ヨーロッパとアジアのそれぞれ良き部分が上手く融合してる感じが。


 なんて、書きましたが、私がトルコについて知っている事なんてそれほどないんですけどね。だけども、『芸は身を助く』ってな感じに『雑学は心理的距離を近づける』みたいな事はありまして。私はその辺に掃いて捨てる程いるアラフィフの普通のオッサンの一人に過ぎませんが、『おっもしれーなー』と感動した体験と共に頭に入ってきた知識というのは、そのおよそ五十年分の蓄積がある訳なんですね。


 そして、バー好き酒好きな私がトルコについて知ってる事と言えば、トルコの蒸留酒【rakı(ラク)】が先ず一番に上げられます。後は、そうですね。ピタというパンとかケバブとかですかね。飲み食いの事ばかりですね、すみません。


 トルコ推しのお店なんかに行った時に、さりげなくラクをオーダーして美味そうにそれを飲むだけで、お店の人はこちらにグッと心を近づけてくる……そんな事があったり、なかったり。

 例えば自分が、日本という国の認知度が低いどこかの国の小さな町で、日本料理を知ってもらおうという気概で日本料理店を出していると想像してみます。そこに、その国の人、地元の人がやってきて、「イタワサト、純米酒クダサイ。純米酒ノ精米歩合ハ低イ方ガイイデスネ。クセノ強イ純米酒、ナニカ置イテマスカ?」なんて言われたら、きっと嬉しい。

 日本国内のトルコ料理屋さんはトルコ人の方が必ずやっている訳ではないでしょうけど、トルコ文化に対する愛を店側の人間が客に覚えたら、それと同様に嬉しいハズだと思うんです。


 また、バーなんかでたまたま知り合った初対面の誰かとの会話の中で、トルコに関する話が出た時なんかにラクを頼んで、「この透明な蒸留酒がね、ちょっと水を加える事でミルクみたいに真っ白になるんですよ」なんてトリビアを披露したりするのも、また、いい。


 今回の【rakı(ラク)】は、たまたまトルコに関する話を読みました事で例に出してしまいましたが、こういった役に立たない雑学がキラリと光る瞬間って人生には結構あるんですよね。トルコ料理屋さんで「おっ?」と店主が近づいてきてくれたり、バーで「へー!」って一期一会のお隣さんを感心させたり、それらは私の経験した事だったりします。


 自分の仕事や生活に関する必要な知識は深く持っているのが理想ですよね。

 それ等とは違う、必要ではない「おもしろい!」と自分が感じた知識を浅く広く広げていく事は、案外、人生の厚みを増して、それを鮮やかに彩ってくれるモノかな、なんて事を思います。


 アニスが爽やかに香るラクという蒸留酒、機会があったら飲んでみてください。



 さて、トルコと言えば、トルコで撮られたこのミュージックビデオがいい感じ。

 それでは聴いてください。ナルバリッチで、VOICE。

 (ここに、YOUTUBEのリンクを一度は貼ってはみたものの、リンク反映はされませんでした。外部リンクが貼られる事はカクヨム的には嬉しくないって事かなと思いますので、ご興味のある方はYOUTUBE等で検索してみてください。【Nulbarich – VOICE】で)

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