深海魚の気持ち

第1話

僕は、

陽の当たらない深～い海に住む深海魚

いつか陽の当たる場所へ

行くことが僕の夢

陽の当たる場所は

あまりに遠くて頑張って行けるものでもない

偶然誰かが見つけてくれて、

その希少価値が評価され

人気が出て、時の魚(人？)になることもある

多分、見つけてもらえたのは、

何かピカピカするものを身に付けているからだと思う。

そのピカピカしたものは

元々持っていたのか、

努力して手に入れたのか

僕にはわからない……

わからない僕は、

ほかにも分からないことがある

どーして、僕が存在しているのかってこと

もし、僕がいなくなったとしても

世界は、なんにも変わらない。

それでも、僕は生きている。

生きている事で何の意味があるのかな？

そんな時

衝撃的な事実を知った。

蝶の羽ばたきが、地球の裏側で竜巻を起こす

(蝶の羽ばたきのような些細な出来事であっても、様々な要因が複雑に絡み合って世の中を揺（ゆ）り動かす可能性がある)

『バタフライエフェクト』というのがあるってこと。

僕のちょっとした行動が

世界を動かしてるかもしれないんだ……

くしゃみとかあくびとか(まさかね)

目には見えないけど

何かしらの影響（えいきょう）を与えているんだとしたら

生きてる事がちょっとだけ嬉しくなった。

それから、

僕と同じように思っている仲間に

『バタフライエフェクト』を

教えてあげに行くことにした。

バタフライエフェクト引き起こせたら

いいなと思って。