第3話スキルの確認をしよう
スキルを獲得出来た僕は直ぐに探索に向かったがこんな時に限って全くモンスターに遭遇出来ずにいた。
「ウーン、この恐らくこのスキルは直接相手と対峙して戦わないと意味が無いと思うんだけどこんな時に限って全くモンスターに出会えないとは。聞いた話では沢山モンスターがいるハズなんだけどなぁ?」
そんな風に考えていると前方に緑色の小鬼のようなモンスターが3匹いるのが確認できた。
恐らくあれが協会の資料にあったゴブリンと呼ばれるモンスターだろう。
「オッ、やっとモンスターを発見できた。それじゃあ早速スキルの確認の為にも戦ってみようかな。」
そう考えた僕は足元に落ちていた石を拾いゴブリン達の方に投げてこちらに注意を向けてみた。
「ギャギャ」
こちらに気付いたゴブリン達が棍棒の様な武器を振り上げながら走って接近してきた。
「とりあえず普通に武術が通じるか試してみよう。」
そう考えた僕は振り下ろされた武器をいなして躱しながら一匹のゴブリンの顔面に肘を打ち込みそのままもう一匹のみぞおちに蹴りをいれて対応した。
「グギャー」 「ギャー」
それぞれ攻撃を受けたゴブリンが叫び声を上げながら後ろに倒れこんだ。
もう一匹は立ち止まりどうするか悩んでいるようでまだ動こうとしない。
しかしスキルの確認の為にはコイツにスキルを使ってもらわないと(当然モンスターもスキルを使うので)そう考えながら少し挑発してみた。
「ホラ、早くかかってこいよ?武器も持たない人間が怖いのか?この腰抜けヤロウ。」
そう言って挑発してみるとゴブリンの様子が変化した。
(コレは資料にあったとおり棍術のスキルを使うようだな)
協会の資料でゴブリンは手持ちの武器に応じたスキルを使用するらしい事がわかっているいた。
「ギャギャー」
ゴブリンが叫び声を上げながら棍棒で攻撃してきたので僕は自身のスキルを使用してみた。
「リバイバルアイ」
そう言うと僕の両目が紅く光出した。
そしてゴブリンの棍棒による攻撃を観察してみた。
すると僕の予想通りスキルを獲得した時と同じ感覚がした。
そしてその棍棒による攻撃を躱し棍棒を持つ手の肘を打ち砕き棍棒を奪いとる事に成功した。
そしてそのまま棍棒を使い目の前のゴブリン3匹を倒す事に成功した。
「やっぱりこのスキルは目にしたスキルを再現するスキルで間違いなさそうだな。棍術なんて使用した事がない僕でもこれだけの事が出来た事が何よりの証だな。そしてこれで1つわかった事はやはり獲得出来るスキルはその人間の資質に関係している事が間違いなさそうだ。」
そう、僕はこの最初のスキル獲得は自らの資質に関係したスキルを得るのではないかと考えていた
僕は元々一度目にした事は大概習得できる。
師匠にもコレについてはよく褒められた。
そして師匠はよく
「武術の伝統は技術の模倣から始まる。」
と、言っていた。
正に師匠の言っていたとおり技術の模倣から全てが始まるそのとおりだった。
「やはり師匠は凄い人です。改めて師匠に感謝しています。ありがとうございました。」
僕はそう今は亡き師匠に感謝の気持ちを告げた。
「次の検証は魔法と呼ばれるスキルや特殊なスキルは再現出来るのかの確認をしなければ。それが出来れば両親との約束そして師匠に誓った誰よりも強くなるという目標にも近づけるかもしれない。」
そう考えた僕は次のターゲットを求めて先に進んで歩き出した。
幸せな人生をもとめて @KL97
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。幸せな人生をもとめての最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます