冒頭から気になるお母さんの台詞で引き込まれました。お母さん良いキャラですねえ、好きです。リアリティがあり、とてもテンポよく、そして癒される楽しい飯テロ小説でした。私も結-musubu-のおにぎり、食べたいです。すてきな物語でした。
お客さんと話をして、おにぎりを食べる。単純かつ明快なストーリーなのに、ここまで深みがあるのがすごく不思議です。何度読み返しても、描いてあるのはおにぎり屋の日常を切り取ったストーリーで、大袈裟なエピソードは入っていない。なのに読むとじーんとする。多分、お母さんの言動がスーッと心に入ってくるからだと思います。断言するときとほんわり受け流す割合が絶妙というか、「ああ、こういう人に会いたいな」と思わず感じてしまう一作です。
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