PV1人目が星入れるか予想職人の朝は早い

脳幹 まこと

PV1人目が星入れるか予想職人の朝は早い


 PV1人目が星入れるか予想職人の朝は早い。

 滝行の代わりに人気小説欄を行脚、星の取れそうな題材について調査する。


 あくまで調査なので冒頭だけ流し読みだ。機械のように冷徹かつ公平な判断をしてゆく。

 ちなみに10作品目あたりで自分の性癖ドストライクな作品に当たってしまい、しばし時間を取られる職人。


 それらのデータをもとに今回の執筆に取り掛かる。


 その勢いは疾風怒濤。第六感インスピレーションを使って書かれたそれは、3000文字にして、執筆時間15分。


 ちなみに大まかなストーリーやキャラクターよりも先に自分の考えたかっこいいフレーズをどこに入れるかが最優先の職人。



 さて、ここからが真の第六感の使いどころである。


 果たしてどんな人物がPV1人目になるのか。

 その人が「文章でさえあればどんなものでも星3を与えてくれるような人物」であれば職人の仕事は容易いだろう。

 しかし、実際のところ、そんな人は滅多にいない。職人のように流し読みした場合でもPVにはなってしまうのだ。



「評価というものには波がある。どんな作品を書いても評価される陽の時間帯と、どんな作品を書いても評価されない陰の時間帯。陽の時間帯を見出して投稿する。これは、職人のみが出来る神業……」


 ちなみに上記の文章は、職人がWeb小説家で一山当てたときにインタビューで記者に言ってやろうと温め続けているかっこいい職人のセリフとなります。



「今回の出来……PV1人目で……星2也……!!」


 自分にとことん厳しい職人の評価は星2であった。


 怒涛の勢いで更新ボタンを連打する職人。


 新着小説に乗っているこの時が一番PVが入りやすいことを職人は理解していたのである。


 その刻は遂に訪れた。



 PV1、そして……



 星はなし。


 ついでにハートもなし。


「エイシャオラエイシャァァァァ!!!」


 叫びながらキーボードに頭を打ち付ける職人。


「朝っぱらからうるせぇんだよ!!!」


 隣人からの壁ドン。


 PV1人目が星入れるか予想職人の道は長く険しいのである。




 ★ちなみに3週間経ってもPVは3、星、ハートはありませんでした!!PV1人目が星入れるか予想職人先生の次回作にご期待ください!!!!!!!

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