しっとりとした言葉遣い

直球でストレートな少女同士の恋慕、艶やかでしっとりとした言葉で表現されるそれを読んだとき、読者は自然に鮮やかな情景を想像するだろう。
その一方で情景描写に言葉を割きすぎるあまり、登場人物間の関係性が分かりにくい部分が多い。主人公の片一方が幽霊であるというのも一読した限りではよく分からなかった。

分かりやすく鮮やかな読書経験を与えてくれる作品である一方、やり方次第で改善点を複数持っている作品であると思った。