概要
五感の閉ざされた海の底で、私を見つけるのは誰?
この世界を作った創造主は、六人の王を生み出した。
五感を司る王達は、それぞれの民を統治し国を治め、世界は栄えてゆくが、六つめの王には何ひとつの感覚が与えられなかったという——。
KAC2022 参加作品。
お題【第六感】
© 2021 Sukima Sangyo Corporation.
All Rights Reserved.
五感を司る王達は、それぞれの民を統治し国を治め、世界は栄えてゆくが、六つめの王には何ひとつの感覚が与えられなかったという——。
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お題【第六感】
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!第六の倫理
その創造主は、六人の王を生み出した。視覚の王、聴覚の王、触覚の王、味覚の王、嗅覚の王、そして名もなき第六の王。この王は、いずれ訪れる【終末の刻】まで封印されてしまう。いつか、この王のもとを訪れる者はいるのだろうか。いるとすれば、その者は誰なのか。そして、この二人の出会いは何を意味するのだろうか?
この作品の根本には、倫理の起源への問いがある。第六の王のもとを訪れる者の名前は、シャフツベリ。これは西洋において道徳感情論の始まりを告げたシャフツベリと同じ名だ。彼は、人間には道徳に対する「感覚」が備わっていると論じた。西洋は伝統的に視覚優位の社会であったが、彼を始祖とする道徳感情論は、人間におい…続きを読む