PLAY LIST(概要)※本編は同タイトルで再投稿しています

晁衡

All You Need Is Love

あらすじと登場人物

 登場人物を中心にまとめました。たくさんの人が出てきますが、省略させていただきます。




 ほし夏美なつみ(1971年三島郡さんとうぐん越路町こしじまち生)

 父は三島郡越路町にあるスポーツ製品メーカー勤務(モデルとなっている会社はYONEX)。長岡市内駅東口から徒歩15分くらいにある旧高等女学校(現在共学・モデルは新潟県立長岡大手高校)の出身で、信越本線塚山駅から長岡駅まで電車で通学していた。父の仕事の都合で西ドイツデュッセルドルフにも駐在していた。

 友人の原智子(後述)と一緒にいた橘恭平(後述)に一目惚れをし、高校1年の夏から付き合いはじめる。最初は橘恭平と同じ大学に進学するつもりであったが、同じ高校の同級生で、整形外科医院の娘である椛澤かばさわはるかが、兄が実家の開業医を継げなくなった(東北大学の医局に入って『偉くなってしまった』ため)。

 それにより、医師の父親が推薦入試に同意せず、指定校推薦辞退となったため、繰上がりで慶應義塾大学文学部へ推薦入学した。大学での成績は良好で、ゼミの教授からテレビ局への採用に推薦され、報道記者として内定をもらう。


 平成末期には、テレビのニュース番組のアンカーウーマンとして活躍していたが、がんが見つかり、入院、病気療養のために休職して実家があった長岡市に帰る。越路にあった実家は中越地震で全壊状態になり取壊されている。記者の時代に結婚していたが現在はバツ一。娘の名前はほしひかる

 病気療養中のところ、勤め先のテレビ局役員から新潟県のテレビ局に役員待遇での出向を打診される。そこはかつて第一志望として就職面接を受けていたが、キー局の採用面接の場で辞退の電話を入れさせられ、断った経緯があり、出向させると会社同士で決まった。


 常務、専務、社長と昇進しながらも、闘病生活は続いたが、社長退任の半月後に逝去する。

 最後の入院時にモルヒネの鎮痛剤で夢を見ているとき、かつての恋人、橘恭平の告白の言葉を聞いた。

 葬儀のあと、火葬場の裏で隠れて号泣している橘恭平に対して思いを返すために、孫のほしあきら が、「夏美おばあちゃんが、橘のおじいちゃんに、これ(カタクリの花)をあげてって。白いユリをありがとうって、ね」 と伝えさせて、旅立った。



 たちばな 恭平きょうへい(1971年北魚沼郡きたうおぬまぐん小出町こいでまち生)


 父は教員。刈羽郡かりわぐん小国町おぐにまちの学校に赴任して、その際に住民票を移して長岡市内の進学校(モデルは新潟県立長岡高校)に越境入学した。当時は地区学区制だったため。教員住宅から学校に通うために信越本線塚山駅を利用し、そこで星夏美に出会って、付き合い始めた。

 もともと模試では「東大理科I類に受かるくらい成績」だったが、星夏美にあわせた大学に進学しようと考えた。しかし父が脳出血で倒れた為と、夏美が指定校推薦で上京することが高校卒業前後にわかり、自宅から通学可能な長岡技術科学大学へ進学した。それでも経済的に苦しいため、学費を浮かすために大学の寮に入った。

 大学院卒業まで寮生活を送る。なけなしの小遣いでテレホンカードを買って東京に住む星夏美に電話をかけることくらいしか出来ない極貧生活を送っていた。

 大学院卒業後に上越市にある化学メーカー(モデルは信越化学工業)に採用になり、プラントの建設や、半導体部門の研究施設に配属される。途中でカリフォルニア工科大学に留学する。

 平成末には、子会社のベンチャー起業を会社の同僚と立上げて、システムエンジニアとして勤務している。本人曰く「作業着をいつも着ていて、髪の薄くなった老けた男」。息子の名前は橘一輝。

 息子からは、うだつのあがらない親父と見られている。

 勤めている孫請け、曽孫ひまご請け零細企業でほとんどが工事の請負である。しかし実態は「公表すると東証株価が動く」というような秘密裏の案件を、外部に漏れないように作業をするために、会社の幹部から密命を受けて作業する会社だった。

 福島県の既存工場に隣接される新工場(モデルは信越半導体白河工場)の作業中、孫(燿)の入学式前日に星夏美の危篤を知り、新潟市の病院に向かうが、季節外れの雪にあい、立ち往生に巻き込まれた。

 その渋滞解消を待っている間に、過去の夢を見る。そしてなんとか生きている間に合って目覚めた夏美に最後の再会をしたあと、帰りのパーキングエリアで再び過去の夢を見た。

 それは高校の文化祭で、みんなの前で星夏美に「君のことはずっと忘れない、愛している」と再度、告白した夢だった。


 原 智子(1972 三島郡越路町生)

 星夏美と中学時代の同級生。橘恭平と同じ高校へ入学した。高校時代に同じ学校の生徒の罍秀樹もたい ひできとつきあっていたが、早稲田大学第一文学部へ進学した際に、罍が浪人したため別れた。

 大学の映画サークルで東京都内の私立男子校出身の島峰忠しまみね ただしが酔いつぶれたときに介抱する。島峰が原智子のことを思っているのに気が付き、智子からアプローチして付き合い始める。学生時代は江戸川橋駅の近くのDTPの出版社でバイトをしていた。好きなタバコは箱入りでフランス製タバコの「ジターヌ・カポラル」

 島峰は東京のテレビ局に就職し、智子はUターンで非常勤の高校講師となった時に別れた。智子はその翌年に正規で教師となった。

 平成末には、新潟市の高校で英語科の教師をしている。その時は独身。星夏美の娘(星輝)の学校の先生となっており、友人の娘ということで星輝の面倒を見ている。

 ずっと独身であったが、大学時代の恋人の島峰が東京のテレビ局を辞め、妻と別れて独身となり、新潟市の専門学校講師となって来たときに再会し、島峰と結婚した。


 椛澤かばさわ はるか(長岡市出身)

 父は長岡市の整形外科医院の院長。自宅はお手伝いさんがいる大きな家に住んでいる。兄は東北大学医学部へ進学したものの、要職になってしまって「医院を継げなくなった」。椛澤遥は第一希望の慶応義塾大学文学部をあきらめ、医学部受験は時間がないということで新潟大学付属の看護短大に進学した。

 看護科卒業後に医学部に入りなおす。イヤイヤ親の後を継ぐために医学部に入っていたが、阪神淡路大震災でのボランティア参加で意識が変わり医師として活躍しようと目指す。そのため実家の整形外科医院はつまらないと思い、勤務医を続けている。

 自分の身代わりで指定校推薦となった夏美には悪く思い、ずっと医師として治療にあたっていた。

 高校の頃には「男性を好きにはなれない」とわかり、同性愛者だと気が付く。医学部進学後も「男性を診察するのがイヤ」という理由で婦人科や婦人の医師となった。

 高校のテニス部の先輩だった蝶名林彩乃ちょうなばやし あやのがメディカルクラークとして一緒に働いており、彼女が実質的パートナーである。


 高校時代に知り合った「諸橋君」とおおやけには結婚したように見せかけているが、諸橋は実は養子縁組として「椛澤」に改姓しているだけで、婚姻関係にはない。仲は良いが子供はいない。父の経営する整形外科医院は兄の子供が継ぐことになっている。好きなタバコは「セーラム・ライト」

 

 北島きたじま 泰司やすし(東京都世田谷区生)

 父は宝飾店を営み世田谷区成城に自宅があった。慶應の幼稚舎から大学までずっと慶應という典型的慶應ボーイである。学部は理工学部。日吉キャンパスで見つけた星夏美を誘い(可愛かったという理由)だが、新歓コンパで星夏美をイナカ者と笑い、嫌われる。

 だが、週刊誌に写真が載ったり、父親が有名テニスメーカー社員だとわかったのち、先輩から怒られ、何度も謝罪するハメになる。最初の対応が痛手となってずっと星夏美から嫌われていた。

 星夏美が好きになり、成城からほど近い、つつじヶ丘の喫茶店でバイトする夏美の店に「しつこく」通うようになった。

 バブル崩壊で父の経営する会社が倒産し、成城の自宅も手放すことになり、大学院進学も出来なくなって、さらに遊び呆けていたツケで大学の成績は惨憺さんたんたるものだった。

 就職が決まらないところを星夏美と、彼女の父親に助けられ、長岡市にあるスポーツメーカー開発室に就職する。就職してすぐに工場で働いている女の子に一目惚れして結婚。

 令和の初頭には、メーカーの企画開発の中間管理職の立場になっている。

 星夏美も大学卒後業前後には彼を許して、少しは好きにはなっていたが、同じサークル仲間の反町倫子そりまち みちこが北島のことが好きだと分かっており、ずっと冷たい態度を取っていた。

 北島は「典型的な江戸っ子」といわれ、おっちょこちょいの所があるが義理堅く、長岡市内で療養している夏美の面倒も見ていた。


 雪康佑ゆき こうすけ

 星夏美と結婚して別れた元夫。東京都の吉祥寺の付近に実家があり、親が音楽家であったため、つつじヶ丘近くの音楽学校(モデルは桐朋学園)に通っていた。その高校時代に学校近くの喫茶店でバイトをしてた星夏美が好きになる。

 その後に、バンドを結成して売れてきた時に、テレビ局で勤務してた星夏美と再会し、そして何度も口説いてはフラれの繰り返しだったが、最後は強引に頼み込んで付き合いはじめた。

 そのころからバンドとして売れてきたので、星夏美は雪の熱意に「根負け」したのと、都会の「キラキラした生活もいいか」と思って、写真週刊誌に撮られたことを切っ掛けに、橘恭平との遠距離恋愛に終止符を打った。

 橘恭平は、それによってメンタルにダメージを受け、デパス(精神安定剤)を多く飲んで、飲酒してぶっ倒れて、将来妻となる、古川香代子に介抱された。

 娘の輝からは慕われていて「嫌いではない」という

 

 たちばな香代子かよこ(旧姓 古川香代子)

 橘恭平の妻。中頸城郡柿崎町(現在上越市)の和菓子店の娘。上越市の高校(モデルは新潟県立高田高校)で優秀な成績で旧帝大への進学を考えていたものの、父親の急逝で四年制大学を断念し、上越市の看護短大(現在の新潟県立看護大学)へ進学して看護師の免許を取る。柿崎の病院(モデルは県立柿崎病院)に就職した。

 メーデーのあとの飲み会で、橘恭平との会社の労働組合との合コンで初めて知り合う。

 橘恭平が、星夏美にフられてメンタルを病み、彼が倒れた時に介抱してから、橘と付き合うようになった。その結果、橘は彼女の和菓子店に居候する。

 橘恭平が倒れたとき、星夏美から来たプラハからの絵はがきで、最初から橘恭平と星夏美が遠距離恋愛をしていたことを知っている。

 進学校出身だったので英語が出来、橘恭平の転勤にも随行しロサンゼルスの日本人駐在員向けのクリニックでも仕事をしていた。

 現在は新潟県の妙高や長野県北部を訪れる外国人対応の看護師として県立病院で働いている。


 橘一輝たちばな かずき(2002年 東京都江東区出身 出生地は新潟県)

 父親の転勤のため上越市、福井県武生市(越前市)、鯖江市、東京都、ロサンゼルスなど転々としている。

 長岡市の高等工業専門学校から長岡技術科学大学へ編入学し、大学院まで進みそれからアメリカへ留学することなった。高専からずっと学生寮に住み、同じ寮室の生徒とアイドルのライブを見るために新潟市に来た際、抽選に外れ、長岡市の寮に帰る際に、高速バスで隣の席に座った星輝に出会う。

 オタク丸出しであったが、ミュージックプレイヤーのBon Joviの曲を彼女に聞かせて、星輝と息があい、彼女のバンドのライブに誘われる。そして付き合い始めた。バンド活動を行うが、輝からは「才能が無い」「音感がない」と言われ、技術者の道に進む。

  長い間、自分の父(橘恭平たちばな きょうへい)と彼女(星 輝)の母親(星夏美ほし なつみ)が昔、大恋愛をして、そして別れたことを知らなかった。


 星輝ほし ひかる(2002年 東京都三鷹市生)

 星夏美の娘。母がテレビ局報道記者時代に結婚して生まれたが、数年で離婚したため、「星」姓を名乗ることになり「マンガのような名前」と自虐している。

 子供のころからバイオリンを習っており、母の入院、療養に合わせて新潟県に転居し、音楽科のある高校(モデルは新潟県立中央高校)に編入した。もともと東京の音楽学校が「自分に合わなかった」から気分転換で転校しという。

 しかしクラシックよりも軽音楽に傾倒し、ボランティアで病院などの演奏活動を行っている。

 混雑した高速バスの中で、隣に座っているオタクの橘一輝が持っているミュージックプレイヤーに入っている曲が「すべて自分の母の好きな曲」ということに気が付き、そしてバンドのライブに誘った。

 そして橘一輝と付き合い始める。早いうちに自分の母の星夏美と、橘一輝の父親の橘恭平が、むかし付き合っていたことに気が付く。

 お互いに学生の時に子供が生まれ(あきら)バンドは一旦断念して、取り柄の音楽を教えるという能力を活かして保育士の資格を取って働いていた。バンド活動は徐々に目を出してきている。


 たちばな沙希さき

 橘恭平の娘であり、橘一輝の1歳年下の妹。新潟県上越市内の中等教育学校(モデルは県立直江津中等教育学校)の生徒。高田地区の名門校の男子とつきあっているが、最初は同じ大学(東北大学)に進学を考えていたものの、その彼氏の成績の不甲斐なさから一人でアメリカ留学しようと考えている。第一志望の大学はマサチューセッツ工科大学。

 結果として叶わなかったが、単位互換のあるボストンのウェルズリー大学(女子大)へ進学。そこでMITの学生と知り合い、一緒にLAに引っ越す。MITの彼氏は研究所(モデルはローーレンス・リバモア研究所)に勤務が決まり、沙希はパロアルトの会社(モデルはヒューレット・パッカード社)に就職した。

 橘恭平からは娘をライバル校の男に取られる嫌って「別れろ」と言われている。

 オンライン航空対戦ゲームで、いつの父親の戦闘機を背後から撃墜して「このハゲ(野郎)」と言って去って行くのが彼女の特徴。

 父親のパソコンをハッキングして、父親の秘密(仕事も昔の彼女の星夏美)のことも知っており(仕事の内容も知っているらしい)、母の香代子に伝えていた。

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PLAY LIST(概要)※本編は同タイトルで再投稿しています 晁衡 @monzaeshi

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