放たれたハテナに寄る辺はあるのか?

 テレビをつけても、ネットを漁っても、『本当にそれが現実に起こったのか?』と疑いたくなる事件が毎日起こっている。
 どんな人が? どんな場所で? どのようにして? 何が起こったのか?
 そして、なぜそんなことをしたのか?
 ニュースであれ、ブログであれ、SNSであれ、それらは毎日報道されるものの、結局それすら事件を『外側』から見た一側面にしか過ぎない。時には憶測や嘘だって含まれている。
 では、事件の当事者たちが事件を『内側』から見ていたのなら、どうだろう?
 事件の当事者であれば、どんな人が、どんな場所で、どのようにして、何が起こって……そうしてなぜそんなことをしたのか、説明ができるのだろうか?
 
 全体は短いですが、『当事者ですら語ることのできない余白』を読み解くスリルも楽しめるミステリです。