カフカ12歳。女の子。いざ、冒険だ!!

この作品の主人公はカフカ。12歳の女の子。
隔たれた世界の中で退屈な生活に飽き飽きしている。そんな女の子の楽しみは外の世界を知る事、想う事。頭の中は面白くてワンダフルな事で、いっぱいなカフカさん。

十二歳のカフカさんらしさを際立たせる文書は思わず可愛い、とキュンなってしまった。反省。
子供らしい脈絡のなさ。目に止まったモノに目を輝かせながら、全部まとめてグルグル掻き混ぜて、キュートなカフカワールドがお目見えだ。

 この作品の推しポイントは大きく2つである。ババーン。

1.摩訶不思議なカフカワールドを文章で余す所なく寄り添っているところ。

カフカさんが見た世界を見たままに物語は広がっていく。
大人の「常識」、「当たり前」で忘れがちな子供の時に感じてたはずの世界観を思い出しながら見られるぞ!おじさん、涙脆いんで懐かしさに涙出てきた。

あっ、ハンカチありがとう。

2.まだ未知数な世界をカフカさんととも1つ1つ知っていける所。

 この作品の主人公は物語でよくいる様な聖人とは違う。友達とは一緒にいたいし、笑ったら嬉しい。嫌味を言われたら怒るし、理不尽には憤る。そんな等身大の女の子である。
ちょっと世間知らずで、まだまだ子供なカフカさん。そんなカフカさんが新しい世界の扉を開く過程で酸いも甘いも噛み分けて、少しずつ世界を知り、成長していく。そんな冒険譚である。

あぁ、こんなに子供、子供と連呼してたら、「ちょっとばかにしてる?」とカフカさんが、口をへの字にしてむくれてしまいそうなので、今回はこの辺で。