安堵と憧れと

恋愛や失恋、友情、この物語に出てくるそれらの要素は、誰しもが経験することであり、僕にも経験がある。それがため、「あぁ、こういうのあったな」「あんな友達いたな」と自身の経験を踏まえつつ読み進めていたが、ふと、すべてが過去形であることに気づいた。色々な煩わしさから解放された現在に安堵するとともに、自身を主語としてこの世界を描くことができる、いわば現在進行形である作者を、羨ましくも思った。

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