誰かにとっての公園となる物語

主人公は、親兄弟に軽んじられ、行き場なく公園へとたどり着く。そして、そこで出会った、いわば他人、人生のうちほんの一瞬しか出会わないような人からの言葉で、少しだけではあるものの、世界の見方が変わることになる。

人生を語るほど経験を重ねていないものの、たしかにそういうものだと思うし、この作品もまた、本作の主人公にとっての公園のように、行き場ない誰かが立ち寄り、わずかながら世界の見方を変えるきっかけになるのだと思う。